不死の元遊女、見習い審神者です (ページ8)

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7話ブラック本丸って？ページ8

「これから向かうのはとある男の所有する本丸です。その男は横暴で本丸内も荒れていると報告を受けています」

青葉さんはとても申し訳なさそうな顔をして
頭を下げた。

「それも何かの縁でしょう。とある男について少し詳しいことを伺っても？」

こんのすけが、首元の鈴から何やら投影した。
そしてそれに触れて何かを調べているようだ。

いやー、今の時代ハイカラになったもんだ。
さすがは2205年と言ったところか。

つい最近までスマホやらなんたらとか言っていた時代だったのに。

「時の流れとは怖いですね…」

深雪はこんのすけの動作を見つめながら、
ぽそりとそう零した。

「そうですね……」

それを聞いていた青葉が苦笑混じりに
賛同した。

この人、いいお方だ。

「とりあえず、ブラック本丸について
説明しなければなりませんね。
先日お話したので大体は分かっていると
思いますがもう1度説明しますと、
手入れなしの出陣、同意無しの夜伽など
刀剣男士を精神的にも肉体的にも限界まで
追いやるような所ですね」

「聞くだけで耳が痛いです」

衆道ということもあるのだろう。
いや、刀達からしたらそっちの方が
当たり前かもしれない。

「沖田様が、その本丸を変えてくださる
ことに期待して良い報告を待ってますね」

「変なプレッシャーを与えるのは
よしてください」

「こんのすけがすみません。
さ、着いたようですよ」