35話 質問 ページ36
「……そういやきみ、何で今でも生きてるんだ？あの頃の人間が今生きてるなんて有り得ないだろう？」
鶴丸は、しばらく考え込んでから、
思いついたように口を開いた。
Aは口の中のずんだ餅を飲み込むと、
その問いに答えた。
「不老不死なんです、私。こう見えて室町から現世までずっとこの姿ですよ」
「……その見た目で400歳以上だと言うのか！？まだ２０代……いや十代後半だろう！？」
鶴丸はコロコロと表情を変えて、
驚いていた。
朝霧は、彼が見た目以上に
お喋りだということに驚いていた。
あの時はあまり言葉を交わさなかったからかもしれない。
「……こりゃ驚きだね。きみ、今の名前を
聞いてもいいかい？いつまでも「きみ」と
呼ぶのも距離を感じるんでな」
「ここでは"A"と名乗ってます。
お好きなように呼んでください」
鶴丸は薬研の隣に座り、
もう一つずんだ餅をつまんだ。
余程お腹がすいていたのだろうか？
神様は食べなくても生きていけそうだけど。
「Aってなんで僕達に対して敬語で話すの？昔は違ったでしょ？」
安定が思いつきでAに尋ねた。
彼女はそうですねぇ、としばらくの間
考え込んだ。
「神様への敬意を払って、というものが建前であの男の始末が終われば考えてみようか、と
いうのが本音です」
「Aはこの本丸の審神者になる事を考えているんだな」
薬研が爪楊枝をくわえながら、感心したように声を漏らした。
「まぁ、いずれはそうなるでしょうね。ここならあの子達の顕現もできそうですし」
「……あのこたち？だれのことですか？」
今剣が首をかしげて尋ねる。
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
ラッキー刀剣男士
同田貫正国
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作者名：泡沫 ヒナ | 作者ホームページ：後日専用ホムペを作成予定
作成日時：2018年7月29日 22時
