3話 昼の待ち合わせ ページ4
「山本、そのはにわ?みたいなやつは仕事なの?」
「埴輪じゃなくて審神者です。政府に頼まれるようですし、一応僕達みたいな公務員で扱われると思いますよ。給与も良いみたいですし」
彼は記憶を辿るようにして言葉を紡ぐ。
私は彼の話にどんどん惹かれていった。
歴史に興味がある、なんてのは建前で、刀の付喪神に会いたいって言うのが本音だが。
「僕も活動内容とか詳しくは知らないですけどね。……あ、僕昼休みなんで失礼しますね」
山本くんは席を立ち、ランチトートを持った。
「沖田さんも昼休みですよね?待ち合わせに行かなくて大丈夫ですか?」
山本くんは、佐々木さんと私の会話を最初から聞いていたようで、心配そうに聞いてくる。
腕時計に目をやり、先ほど提案した喫茶店までの道を思い出す。
距離的にはこの時間でも問題ないな。
「うん、これから向かうから大丈夫」
私は財布とケータイが入ったカバンを持って
急いで役所を出た。
役場から歩いて、5分もかからないところに
喫茶店はあった。
昔からあるようで老舗の雰囲気がある。
重厚感のある扉を開けると、ベルの音が耳に届く。
店内を見渡しても、青葉さんはまだ来ていないようだった。
少し奥まった席に腰を下ろした。
コーヒーとパスタを頼んで、スマホで
審神者について調べてみる。
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ラッキー刀剣男士
同田貫正国
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作者名:泡沫 ヒナ | 作者ホームページ:後日専用ホムペを作成予定
作成日時:2018年7月29日 22時