14話 突きつけられた事実 ページ15
「この本丸に短刀は二振りしか居ないんだ」
衝撃的な言葉が、Aの耳に届いた。
まるで鈍器で頭を殴られたかのように
頭がくらくらする。
二振りしか居ない……短刀が?
「あの男が短刀は使える所が
限られてくるから要らないって」
「それで残った短刀とは」
「薬研藤四郎と今剣」
どちらも聞いたことがある名だった。
今剣は本でしか読んだことないけれど。
薬研は昔、信長さんの所へ赴いた時に
自慢がてらに見せてもらったことがあった。
「で、今から行くのが薬研の部屋ってこと」
廊下を歩きながら説明を受ける。
ギシギシと床板が軋む音が本丸内に響いた。
「ほかの短刀はどうしたんですか」
「ほかの短刀は捨てられたよ」
安定の冷たい声が耳に突き刺さった。
心にぽっかり穴が空いたかのように、
何も返答できなかった。
捨てられた、そうか。
そこまであの男は薄情なやつだったのか。
まぁ、最初からさほどの期待も
してはいなかった。
こりゃ潰す日がが待ち遠しいですね。
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ラッキー刀剣男士
同田貫正国
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作者名:泡沫 ヒナ | 作者ホームページ:後日専用ホムペを作成予定
作成日時:2018年7月29日 22時