3,転入 ページ5
「とうとうだな」
『そうですね…』
「なぁ、写し『もう散々撮ったでしょうが』はい…」
鏡の前でもう一度確認を行う。
やっぱり、私じゃ無いみたい…
「お母さんにも挨拶してけ」
『分かりました』
私のお母様…は、10年程前に亡くなった。
人間だから仕方が無い。私達とは寿命が違うもの。
仏壇の写真の中で、今でも絶えず微笑みかけてくれるお母様は、黒髪黒目の純日本人。
お父様は白髪赤目の異国人。
「日本の高校に通う事は決まっていたのだから、母さんの血が強かったら良かったのにな」
『…そうかもしれませんね』
お母様は元々海外の方へ留学をしていた身らしい。
そんな中お父様と出会い、私が産まれてから日本に戻ってきたと。
おかげで私達吸血鬼の家系はよりグローバルな物となった。
『行ってきます』
「気をつけて。帰りたくなった時は、何時でも帰ってきて良いからな」
『うん、ありがとう』
今日だけは召使が車で送ってくれるが、それ以降は実家を離れて一人暮らしをする事に。
車に揺られながら私は高校の事を考えた。しかし、上手くまとまらなかった。
………正門。
『我々学園…ここへ通うことになるのね。』
目の前に聳え立つは実家と同じくらいの大きさの高校。
友達が出来るかとか、恋人が欲しいなんて感情は無い。
私がやるべき事、それはとっとと許嫁を探し出して学園生活を終了させる事。
学校なんて、めんどくさいもの。
お家に帰ってゲームでもしてたいですわ。
「ねぇ、あの子凄い綺麗！」
「身長高ー！ハーフなんじゃない？」
「アンタも見てみなさいよ！」
「ん？ん〜」
「本ばっか読まないでよ！」
他所の声は無視して、私は一定のテンポで職員室まで向かう。
友達付き合い…面倒そうね。
………職員室。
「お前が転入生のAAか」
『はい』
コーヒーと印刷物の匂いが充満した部屋にはいろんな年代の人が居る。
…みんなきっと私より年下なんだよね…はは……
教職の定年っていつかしら…
ni「俺の名前は兄さん。お前の担任な」
『兄さん…分かりました。兄さん、先生？』
ni「兄さんだけでもかまへんよ。周りのヤツらもそう呼んどるしな」
変な名前…日本はこんな人も居るのね？
日本へ来てまだ50年ちょっとだから、分からない事が多いわね…
私もお父様ぐらい生きていたら、分かったかもしれないのに。
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さめろあ(プロフ) - 壊さん» そうなんですね…！同士いて心強いです！！頑張りましょう！ (4月4日 23時) (
レス) id: 6e9d1eeae9 (このIDを非表示/違反報告)
壊(プロフ) - 俺も友達とか一切居らんとこに行く事なったから一緒ですね。お互い頑張りましょ (4月4日 21時) (レス) @page21 id: 4287a5d613 (このIDを非表示/違反報告)
さめろあ(プロフ) - りっかさん» ありがとうございます〜！これからも頑張ります！！ (3月17日 15時) (レス) id: 6e9d1eeae9 (このIDを非表示/違反報告)
りっか - え、好きぃ お話更新頑張ってください！めちゃめちゃおもろいです！主様の無理のないように頑張ってください〜！ (3月17日 10時) (レス) @page16 id: a3e02422b8 (このIDを非表示/違反報告)
さめろあ(プロフ) - 〜さん» ほわああぁ！！ありがとうございますｯ！！励みになります！！ (3月10日 23時) (レス) id: 6e9d1eeae9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さめろあ | 作成日時：2024年2月23日 0時
