story13 ページ15
「んっ……んぁっ…////」
京介の唇が、私の唇に重なっている。
柔らかくて、熱くて、何より気持ちいい。
これが好きな人とする、ホントのキスなんだね。
唇からとけて、そのまま一つになってしまうような錯覚に陥る。
力なんて、もうほとんど入らずに京介に身体を預けて。
なんて幸せなんだろう。
私は一旦唇が離れたのを見計らって、京介に抱きついた。
「好き、京介、大好き……。」
そのまま、再び唇を近づけた時
ガラッ
不意に、教室の扉が開いた。
あまりにも唐突で、京介の身体から離れる余裕も無く
しかもそこに居たのは。
「A……？」
紛れもなく、黄名子だった。
黄名子の顔からは血の気が引いていて、ただ呆然と立ったまま。
そうだ…私、黄名子の恋を応援するって言ったのに…!!
「っ……!!」
「黄名子!!!!」
私は、走り出した黄名子を追いかけようとした、が。
ギュッ
京介に強く抱き締められて、追いかけられなかった。
「離して!!黄名子が……!!」
走り出した時、黄名子の後には水の粒が舞っていた。
絶対、黄名子を傷つけてしまったんだ。
早く行かなくちゃ、黄名子が……!!
「…今は、嫌だ。
折角Aに触れられたんだ、もっと一緒に居たい。」
京介の囁きは、甘い上にズルい。
こんな大事な時でさえ、私を酔わせてしまうから。
すっと太ももをなぞられれば、もう思考力なんて働かない。
そのまま、押し倒される形で教壇の上に寝かされる。
鼓動が、今までで一番速い。
こんな事しちゃいけないのに、身体が、心が、求めていた。
もっと、先を。
京介も、呼応するかのように覆い被さって、首筋に顔を寄せてきた。
「可愛すぎて…我慢、できない。
見せてくれないか？Aの全部。」
もう、駄目。
甘い熱が、治まりそうにない。
私はこくりと頷いてから、そっと目を閉じた。
一分一秒が、長く感じる。
触られるまで、あともう少し。
甘い空気が、最高潮に達した、その時。
「…なーんて言われる妄想を毎日してた訳？
だとしたら、相当乙女だな。」
氷の剣が、全てを引き裂いた。
恐る恐る目を開けてみれば。
「あなた……っ!!!!」
優しい笑みの仮面が砕け、悪意にそまった顔が露見したあの人が居た。
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豆腐(プロフ) - めちゃくちゃ感動しました！文才半端ないですね!!尊敬します!!これからも頑張って下さい!! (2013年4月13日 22時) (
レス) id: 0b9bb3093c (このIDを非表示/違反報告)
こてっちゃん(プロフ) - ふぁぁぁぁ///もーすっごいよかったです！こんな風に京介に愛されたi(((殴 (2013年3月9日 13時) (レス) id: e003f49911 (このIDを非表示/違反報告)
黒狼 - 初めてコメントさせていただきますが、とても感動的で途中から涙腺ボロボロでした。新作の更新頑張ってください((ニコッ (2013年3月9日 11時) (レス) id: 879f421b48 (このIDを非表示/違反報告)
あかり - 私吸血鬼の小説見てますよ〜♪ なんでしょうかね、この作者の作品をよく見るんです！☆∀☆ (2013年2月26日 10時) (レス) id: dcc5adbbd6 (このIDを非表示/違反報告)
はろはろ☆(プロフ) - ホントに感涙です……。 主人公も剣城もいい人すぎて……。 これからも頑張ってください!! (2013年2月21日 20時) (レス) id: f30d2d76ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀬令瑠菜 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/runarunaterulove/
作成日時：2012年12月29日 11時
