[SERVAMP] 誰の手に

家でーと？　（リヒト） ページ3

いつもなら忙しい彼も、今の時期は…

「A、メロン食うか？」

「ん、ありがと」


…完全自粛中である。


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　つい先月の事。某新型ウイルスが世界中に広まり、日本でも緊急事態宣言が発令された。外出自粛要請は、私はもちろん、椿やロウレスなど、吸血鬼たちの間でも例外では無いという。いつも慌ただしかった毎日が急に静かになり、正直言って逆に不安だ。

　
　…かと言っても私の仕事はある。いつも通り仕事終わりにリヒトの家に寄り、午後からは彼とダラダラ過ごす。


「リヒトはzoomとかしないの？」

「…ずーむ？」

「ほら、ビデオ会議」

「あぁ。コンサートの詳細は全てクランツが受け持ってるから、俺は演奏するだけだ」

「ふ、ふぅーん」
　(その「だけ」がすごいんですけどね！？)

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ピンポーン♪

「あれ？荷物？」

「！、俺が出る」

「？はーい」




　あ、ヤバい。いつの間にか時計の針は2周も回りきっていて、窓の外も真っ暗だ。一応明日も仕事あるし…

「リヒト、暗くなったから帰るね！」

「ぁ、待て。」

(ガサゴソ…

「ん…？」

「これ。」

　そう言って彼から手渡されたのは、小さなプレゼントボックスだ。

「今、開けて欲しい。」

「ぅ、うん」

　丁寧にラッピングされたそれは、銀色のリボンで包まれていて、するっと解くと、カポッという可愛らしい音と共に、中身があらわになった。

「！これって…！」

　そこにあったのは、銀色のネックレスだった。シンプルな造りで、天使の羽がアクセントになっている。…先日、アクセサリーショップに行った際、私が思わず、「あ、これ可愛い」と呟いたものだった。

「Aに似合うと思って買って来てもらった。気に入ってくれたか？」

「っ、ありがとうリヒト！大好き！！」


　








　同僚によると、次の日から毎日、そのネックレスが彼女の首にかかっているのを見るという。

花火みたいに！　(ベルキア)→←恋心　（クロ）

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