「五条悟から8年間逃げた女」【呪術廻戦】

人型のセミだぁ！ ページ27

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五条の家に越して2ヶ月が経った頃、朝起きるともう五条は任務に出た後だった。


日光が照らす窓の外ではセミの鳴き声がした。






『久々にセミ取り(呪霊ハント)にでも行こうかな…ふふ』


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『路地裏もいいなぁ、でもちょっと飽きちゃったな…』


どこか良い感じの呪霊が居ないか街を散策する。

ふと遊具が廃れて誰も遊んでいない公園を通った時、一際異様な雰囲気を出している呪霊を発見した。



『人型だ、珍しいな。ありゃ女か？』



公園に入り一応帳を降ろす。見られちゃ困るもんね。

呪霊は私に気付くそぶりも見せず、何かを必死に探しているようだった。



呪『ゆぅ、ちゃぁｧん…どこｫ¿ゅうﾁｬぁﾝ…』



どうやら子どもを探しているらしい。公園に行ったきり帰ってこなかったんだろうな…。一見幽霊のようだが間違いなくコイツは呪霊だ。私霊感ないし。

人型ではあるが知能はそこまで無いっぽいな…。



『ゆうちゃんじゃなくてAちゃんでごめんね、すぐ祓ってあげる』


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『ふー、完了〜♪』



少し手こずったがどうにか母親呪霊は祓うことができた。

さて、暑いし帰ろうか。と踵を返した時、何かが私の背中に当たりその勢いですっ転んだ。

あの呪霊の最後の足掻きだったんだろう。残った呪力を私にぶつけてきたのだ。母というものはどの生物でも強いものだな…。



『っは、ぅ、頭、痛い…ぅぅぅ、』



そこで私の意識は途切れた。



.つづく

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