「五条悟から8年間逃げた女」【呪術廻戦】

大事なことに気付いた気がする ページ25

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Aside



五条が高専に行っている間、スマホで求人を探しながら家でゴロゴロする。


一人暮らしの時は暇な日は大体呪霊ハントに出ていた。私が暮らしていた街は何故か呪霊が出やすく"お散歩"にもってこいな街だったのだ。



『しかも大体結界術との相性が良い呪霊ね…』



ソファに寝転びながら天井に手をかざし、ぽわっと結界を張っては変形させたり分裂させたりして遊んでいた。この前加減を間違えて天井が焦げた時は本当に焦ったな。五条は爆笑してくれたけど。



私の結界術は他の結界術師より優れている自信がある。本気を出せば五条の無限みたいな作用をする結界だって張れるだろう。この前の女子学生の止血だって、並大抵の術師ができる事じゃない。





『…そういえば五条と会ってから呪霊を見かけるのが少なくなったな、最後に見たのがあの…猫のヤ、ツ……ああっ思い出しちゃったじゃん！』



あの時は本当とんでもない目に遭ったと思う。もう猫型呪霊は懲り懲りだ。結局逃げられてしまったし。

バタバタ暴れ顔をブンブン振る。まったく慌ただしい女だ…。




『…なんでいきなり呪霊が減ったんだろう。五条と関係あるのかな？アイツが強すぎて出てこれない的な？ありそう〜』




ふと、高専時代の五条を思い出す。


あの頃の彼は強くて…


＿＿＿＿「近寄んなブス！」



正義感があって…


＿＿＿＿「弱い結界だな、雑魚なブスかよ」



かっこよくて…


＿＿＿＿「ブスとペアなんか死んでもやだね」










ん？？くっっそ腹立つなぁ？なんでだろう？？？？



『いや、クズじゃねーかただの』



ふはっと笑いが溢れる。まぁ思春期だったしな…



あ、でも一度だけ…たしか私が高専を出る前の日のことだ。

夜、私が部屋に入ろうとした時五条に引き留められたことがある。



『んーどうした五条、もう消灯だよ』


五「…ッ、オマエ、明日暇？」


『……あーーー明日はちょ「明日！！この時間にまた来るから…」えっあっ五条！明日はッ、、行っちゃった…』



顔を真っ赤にした五条はそれだけ言い捨てて走って行ってしまった。

結局その日の早朝に私はこっそり高専を出てしまったから、聞けずじまいだったのだけれど。今思えば私酷いことしたな、申し訳ない…




『何言おうとしたのか聞きたいけどそんな前のこと覚えてないよねー！』



さ、もうそろ五条帰ってくるだろうし、ご飯作ろう。




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