天職だからこそ ページ15
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五「なーんでAはさぁ、呪霊祓うの好きなのに術師辞めたの?天職だと思うんだけど…あゴメン♡喋れないね♡」
真面目な話をしながらも口から指を抜かない五条。口の端からは唾液が垂れてるし、気持ち悪さとよくわからない感覚で生理的な涙も出て今の私はとんでもない顔をしているだろう。
『はっはなひゅからッ、ぬいへっ!ごじょおッッ』
五「うっわ、今のヤバい」
知らねーわ!早くその長ったらしい指退けろ!!
五「仕方ないなぁ、まぁちゃんと謝れたもんね♡えらいえらい」
やっと五条の指から解放される。だらっと唾液が伝うのが恥ずかしい。
『……手洗ってきて。私も口ゆすぐ』
五「えー僕は全然このままでも『早く』わかったわかった、怒らないでよ♡」
自分の事は棚に上げて何が「怒らないでよ♡」だバカ五条。
2人仲良く洗面所に向かって五条は手を洗い私は口をゆすいでタオルで涙もついでに拭いた。鏡に映る自分の顔が真っ赤でさらに恥ずかしくなってしまった。
リビングに戻ると五条は2人分のマグカップにココアを淹れていた。
『…どうも』
五「座って座って!それで、話してくれるんだよね?」
あ、そうだった…。必死で思わず言ってしまったことに少しばかり後悔する。
2人向かい合って椅子に座る。
『…ぎて』
五「ん??」
『好きすぎて、祓うのが…それが嫌で辞めた』
そう。私は呪霊を祓う行為に対しての興奮が人一倍に強いのだ。私にとっての3大欲求は食欲、睡眠欲、呪霊欲(?)といっても過言ではない。とんだド変態である。
それが日常生活に影響するから職業としての術師を辞めた。ただそれだけ。
こんなこと聞いて五条は引くだろうな…と彼の方を見る。
すると何故か五条はニヤニヤ笑っていた。
『え、なに…どうしたの?』
怪訝な顔で五条を少し睨む。こっちは大真面目だってのに…
五「それね、知ってた♡」
『はぁ!?』
五「Aわかりやすいもーん!任務があった日は一睡も出来てなかったでしょ?余韻で!」
な、なんでバレてんの…!?
五「僕さ、Aのことならなんでも知ってるよ?ずっとずーっとこの眼で見てきたからね♡」
そう言って瞬きをする快晴を閉じ込めたようなその瞳は本当に全てを見透かしているような色をしていた。
五「27年間誰とも恋しなかったのが納得だね、どへんたいさん♡」
『…うるせー』
五「あはは、可愛い〜」
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紡木かなえ(プロフ) - 。さん» あらら! ブラウザ版からログインして設定するとできるはずです!試してみてください! (2022年3月3日 19時) (レス) id: 4fb629dc44 (このIDを非表示/違反報告)
。 - やややっぱり見れないかもしれませんね...フィルターはこちらの問題ですかね (2022年3月3日 17時) (レス) id: 08adf0175c (このIDを非表示/違反報告)
紡木かなえ(プロフ) - 。さん» まじですか泣 題名は【五条悟から8年間逃げた女(R)】です!もしかしたらフィルターがかかっているかも知れませんね… (2022年3月2日 22時) (レス) id: 4fb629dc44 (このIDを非表示/違反報告)
紡木かなえ(プロフ) - souさん» ありがとうございますー!!!嬉しいです! (2022年3月2日 22時) (レス) id: 4fb629dc44 (このIDを非表示/違反報告)
。 - 絶対に作品見つけれる気がしません(泣) (2022年3月2日 20時) (レス) @page41 id: 08adf0175c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紡木かなえ | 作成日時:2022年2月19日 15時