53話 ページ5
何事か、と周りを見回すと
コツンコツンと 杖を持った老人とその刀剣達が歩いていた。
皆が 何も言わずに道を開けている。
相当、偉いお方なのだろうか。
「離してください」
「……っ」
顔だけ後ろに向けてはっきりと告げる。
一瞬 鶴丸さんの瞳が揺らいた気がしたが、
気にすることなく、力が弱まった腕から抜け出した私は国永の隣に並んだ。
誰ですかと尋ねるとコソっと 耳打ちされる。
「現役で戦績トップの ベテラン審神者様さ。
刀剣は 全て揃っていると聞くぜ。あ、ティル 以外だな」
確かに纏う空気が違う。隣に並ぶ刀剣は三日月と一期一振だが ウチの本丸の二振りとは
全くの別人のようだ。
そこでクラッカーがパンとなり
マイクを持った司会の方が現れた。
「ご来場の皆様ようこそお越しくださいました。では、さっそく皆様お待ちかね各本丸ならではの刀剣達のパフォーマンスをお楽しみください！」
司会者に本丸ナンバーを読まれてそこの本丸の審神者や刀剣達がパフォーマンスをし始める。
琴を弾いたり、歌を歌ったり。
「これって全部の審神者がやるんですか？」
「いや、これも希望制だぞ。君の主がエントリーしていないなら呼ばれはしないさ。」
その言葉にホッと息をついた。
良かった。そんな準備は全くしていなかった為、全員参加だったら慌てふためく所だった。
「国永は何かするんですか？」
「俺か？俺はしないぞ。だが前回は歌仙と主が生け花をやったと聞いたな」
「確かに貴方の主様は得意そうですね」
本丸のあちらこちらに 盆栽が置かれていたのを思い出した。生け花を嗜んでいてもおかしくない。
先程のベテラン審神者様の所は
二振りが剣舞を披露した。
終わると同時に大歓声が沸き起こる。
本当に美しかった。
あの介護されている三日月さん や重度の弟セコムである一期一振さんの同位体とは思えない。
爪の垢を煎じて飲ませたいくらいだ。
「これで終わりだな。ようやく美味しい料理にありつけるぜ」という国永の言葉に 何を食べようかと考え始める。
先程、向こうに美味しそうな料理を目にした。
…折角の機会だ、食べないという選択肢はない。
私も主様に似たのか色気より食い気であった。
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華音(プロフ) - 初めまして、刀剣乱舞大好きで一通り読ませて頂きました♪泣いたり笑ったりとても楽しかったです。ただ所々ですが誤字脱字やヒロインの名前が変換されてない個所が全体的に多かったので^^;ご報告させて頂きますね。 (2022年1月15日 14時) (
レス) @page43 id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - こだぬきさん» 本当にありがとうございます。以前のコメントもとても励みになりました。感謝の気持ちでいっぱいです。 (2019年8月15日 9時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - 藍花さん» ありがとうございます。楽しんで頂けたのなら何よりです、 (2019年8月15日 8時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - anao10さん» そう言ってもらえて嬉しいです。私も鶴丸対決は書いてて楽しかったです。 新作も書きました、是非興味があれば読んでみて下さい。 (2019年8月15日 7時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - 椿さん» コメントありがとうございます！その後の話はもう書いてあるので、また載せていこうと思います！ (2019年8月15日 7時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子メロンパン | 作成日時：2019年6月25日 18時
