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12話 ページ14

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食器を片付けて部屋に戻った瞬間に襲ったのは、やってしまった感だった
そのまま冷たい畳に頭から倒れこむ。
あーあーあー。
完璧に敵に回した。ついカッとなって言い過ぎた。
明日から誰も口聞いてくれないかもしれない。
いや、絶対聞かないな。
それに、サポート係は鶴丸さんだし
はい、アーメン。
私のこれからの生活は地獄しかない。
私はごろんと仰向けになって天井を見上げる。
頭を冷やそう。
眠れはしないし、部屋には布団と着替えしかない。外をうろついて他の方達と顔を合わせるのも嫌だ。
だから部屋の襖を開け縁側に座る。
角部屋だし離れているから部屋の前なら
誰もこない。
外はすっかり暗くなり、星が輝いていた。
あぁ無情。
私は心を鎮めるかのように唯々空を見上げていた。
しばらく眺めていると、トントンと誰かの足音が聞こえどんどんこちらの方へ向かってきた。
あんな事の後に私の所に尋ねてくるなんて
一体誰だと思っていたら。

「よかったこちらにいらっしゃりましたか。大広間にはもういらっしゃらなかったので。
主様がお呼びです。」

近侍の一期一振さんだった。

「分かりました」

と、言って立ち上がって顔を見た瞬間
あ、大広間での話聞いたんだなと思った。
穏やかな言葉と正反対の目をしていたのだ。
この人絶対、腹黒だろ。
目が笑ってない、全く笑ってない。
しかし自分からその話題に触れる勇気は無かった。
ついていこうとすると、急に一期一振さんは止まった。

「正直な所、事情があるにせよ弟達が馬鹿にされたことに関しては 腑に落ちません。
貴女が政府がらみで審神者から保護されるということに感謝するんですな」

冷ややかな顔で言われて、審神者部屋まで案内された。
というか、やっぱりキレておりました。
はい、死んだ。
まさか、主様まで話が伝わって怒られるのだろうか。
本丸1日目にしてまさかの四面楚歌?
もし、彼らが訴えたら主様は当然彼らの味方をするのは分かりきっている。
まぁ、今日初めての私を庇うというのも
アンタ達の信頼関係‥となるからあり得ない話だが‥
しっかし、私は絶対に謝らないからな!
絶対に、素直に認めるか!
先にふっかけたのは向こうだし、侮辱したのも向こうだ、完全な正当防衛!
言わないで苦しむより、言いたいこと言って苦しんだほうがマシだ。
私は意を決して襖を開けた。

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杏子メロンパン(プロフ) - ありがとうございます。そう言って貰えてとても嬉しいです。 (2019年6月22日 19時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
永遠の0 - やべぇ・・・・・・やべぇ←私の好みにドンピシャだぜぇ・・・・・!(*´∇`*)更新ファイト!(*≧∀≦*) (2019年6月22日 18時) (レス) id: bc7da5b929 (このIDを非表示/違反報告)
アズマ - この物語の少しシリアスな感じが好きです!これから影ながら応援させていただきます! (2019年6月22日 15時) (レス) id: 13ba803884 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - そらまるさん» コメントありがとうございます。励みになります。 (2019年6月22日 5時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
そらまる(プロフ) - 面白いです(^^)更新楽しみにしています(^^) (2019年6月22日 1時) (レス) id: 01606349cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:杏子メロンパン | 作成日時:2019年6月20日 18時

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