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42話 ページ44

「とにかく、鶴丸もまずはA に謝罪して溝の根本を解決しなさい。無理に仲良くしろなんて言わないけど、共に戦う仲間なんだから」

「それは分かってはいるんだが。いざ、話しかけようとすると‥」
俯く鶴丸に審神者は燭台切と顔を見合わせる。

「話しかけようとしてるの?」

「ん?あぁ」

「あんな態度とっているのに?」

「つい口を開くと厳しい言葉が出そうで躊躇ってしまってな」

全てを察した燭台切はガックリと肩を落とす。
しかし、審神者は察することが出来なかった。

「鶴丸、貴方‥ 生理的嫌悪の域までいっているの? 流石にAが可哀想だわ」

ガクーと、隣の燭台切がズッコケそうになる。

「生理的嫌悪だと? 俺はそこまで嫌いなのか?」
鶴丸は審神者からの言葉に悩み始めた。

「そうでなければ、説明がつかないでしょう? 鶴丸、お世話係の任を解きますから
どうか互いに穏やかなお付き合いをして下さい」

「…そうか、生理的嫌悪か‥ だから、彼女が俺以外の俺と話しているのを見るのが苛立つのか。出陣で戦っている時も内番をする時も鍛錬している時も、視界に映るたびに、胸がモヤモヤするのも‥
それが原因だったのか、納得がいった」

「そこまでとは呆れましたよ鶴丸」

「ちょ、ちょっと主?何いってんのさ!
僕は鶴さんにも主にもビックリだよ! なんでそんなに鈍いのさ!」
明後日の方向へ向かっていく話に彼も黙っていられなかった。

「鈍い?何のことだ?」

鈍いと言われた鶴丸と審神者が首を傾げて荒ぶる燭台切を見つめる。

「鶴さん、それ生理的嫌悪じゃないから。逆だから。何で気がつかないの?」

「光忠、鶴丸のティル への感情が生理的嫌悪でないとするなら何だというんです?」

審神者の質問に彼は口ごもる。

「そ、それは僕の口から言っていいものなのかな‥」

「ほら、言えないじゃないですか。 貴方達も人の体を得たんですそういった感情があることはおかしくは無いです。
しかし、同じ本丸に住む以上多少の我慢はして下さい。」

とにかく!今すぐ鶴丸は謝る!
と、言って彼を半ば無理矢理審神者部屋から
追い出した。

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杏子メロンパン(プロフ) - ありがとうございます。そう言って貰えてとても嬉しいです。 (2019年6月22日 19時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
永遠の0 - やべぇ・・・・・・やべぇ←私の好みにドンピシャだぜぇ・・・・・!(*´∇`*)更新ファイト!(*≧∀≦*) (2019年6月22日 18時) (レス) id: bc7da5b929 (このIDを非表示/違反報告)
アズマ - この物語の少しシリアスな感じが好きです!これから影ながら応援させていただきます! (2019年6月22日 15時) (レス) id: 13ba803884 (このIDを非表示/違反報告)
杏子メロンパン(プロフ) - そらまるさん» コメントありがとうございます。励みになります。 (2019年6月22日 5時) (レス) id: 590e18d332 (このIDを非表示/違反報告)
そらまる(プロフ) - 面白いです(^^)更新楽しみにしています(^^) (2019年6月22日 1時) (レス) id: 01606349cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:杏子メロンパン | 作成日時:2019年6月20日 18時

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