41話 ページ41
嫌な予感がする。
……確かに不審に思うのは分かるがまさか
もう役人は気づいているのか?
明らか役人の目は審神者を逮捕し一件落着というような雰囲気ではない。
「… その様子だと、やはりそのデータを集めたのは貴方達では無いのですね」
「……」
「あのデータに入っていた写真は天井から撮られたものでした。それに、この本丸の様子を見る限り、貴方達がパソコンに触れる機会があったとは思えない。」
「……それは」
「そして、包まれていたハンカチに微量ながらも奴等の臭気がついていたこと」
「……!!」
そんなことまで政府は分かるのか。
まずい。
冷や汗が背中を伝う。
審神者が捕まったし、彼等も怪我が治った。
審神者のパソコンのデータも、もう盗めない。
隙を見て逃げるつもりでいたが、今逃げなければ、間違いなく捕まってしまうだろう。
「一番の決め手は、そのデータを昨夜奪おうとした政府の役人がスパイであったことです。尋問の末、ある敵の計画が明るみになりました。」
「計画?」
「はい。 刀剣女士の本丸潜入計画。」
ひゅっと喉がなりそうになり慌てて声が出ないよう口を抑えた。
バレている。全て、全てバレている。
私はゆっくりと後ずさった。
は?と声を上げる皆を気にすることなく役人は追い討ちをかけるかのように尋ねた。
「心当たりはございますか?」
その言葉を背に私はその場から一目散に駆け出した。
150人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サザンカ - 凄く面白かったです!!!!!つい見入ってしまいました。続編などがあるのでしたら楽しみにしています! (2019年10月11日 19時) (レス) id: 381a12205a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:杏子メロンパン | 作成日時:2019年6月8日 18時