第四話 ページ13
一緒に行動していた人達は勿論、指示とは違う場所から現れた私に驚くのは無理もなかった。特に見通しが悪い場所だと鬼と間違えられたこともある。
お陰で問題児などと言われるようになってしまったらしい。
幽霊に聞きましたなんて言ったところで誰も信じないだろうし、というか、それを言うと幽霊に見えることを暴露することになるため絶対に嫌だ。
上からも同期からも良く思われていないだろうとは察していたが、まさか、柱を召喚されるとは思わなかった。
「ーーであるからにして、お前はもう少し自分の立場を理解すべきだ。今回の任務でこれまでみたいなことをしてみろ、ただでは済まさんぞ。」
ネチネチネチネチ、流石、蛇柱。
まだ、話は続いていたらしい。
ここで下手なことを言うともっと酷くなることは分かっているため何も言わないが、恐らく最後のは守れないなぁ‥と密かに思っていた。
居ないと分かっている場所にわざわざ向かう必要性など感じない。
足並み揃えてだと隊の空気だとか気にしているうちに救えたかもしれない命が救えなかったらそれこそどう責任を取ると言うのだ。
死んでからでは遅いのだ。
「おい、聞いているのか。そのぼんやりとした目つきはなんだ。」
前言撤回、何も言わなくても面倒でした。
「すみません。次からは気をつけます。」
私はそう言って頭を下げた。
そう、私は次からと言った。
言ったよ。言ったからね。
次からだからね！
鬼が生息しているという情報が入った山につくなり柱の指示の元、捜索が開始した。
私は列の真ん中で前の人に続いて歩いていた。いつもは最後尾につくのだが、何故か今回は前に押しやられた。
なんかこの配置は意図があるな。
度重なる問題行動故の監視か？
鬼との戦いに集中しようよ。
私は気付いていない振りをして、というか、
完全に隊士達を意識の外に押しやり、
情報を得ることに専念した。
しばらく進むと何かが視界の隅をよぎった。
一瞬だけ見えた。桃色の着物。
でも、鬼ではない。
「お願い！西に行って！！私の妹が食べられそうなの！！！お願いだから！！！助けてよ！！！」
悲痛な叫びだっだ。彼女だって死者の声が生者に届くはずがないのは分かっているだろう。
しかし、理屈ではないのだ。
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桜 - とても面白いです！！続編楽しみにしてます！！ (2020年6月5日 9時) (
レス) id: a49d59262b (このIDを非表示/違反報告)
花浪(プロフ) - いつも楽しみにしています！とても面白いです！続編でも頑張ってください！！ (2020年5月31日 22時) (レス) id: ade9f5ce10 (このIDを非表示/違反報告)
遥 - (個人の予想ですけど)侍さん多分継国縁一ではないかって思うのです (2020年5月22日 0時) (レス) id: 08cfac3417 (このIDを非表示/違反報告)
花浪(プロフ) - 額に痣と虚無が着物着たような人で分かりましたww 更新いつも楽しみにしています！頑張ってください！！ (2020年5月9日 0時) (レス) id: ade9f5ce10 (このIDを非表示/違反報告)
澪 - めっちゃ好きです！以前からあなたの小説を拝読していましたが、今回も凄いですね!!更新頑張ってください！ (2020年5月6日 14時) (レス) id: 60842cb6dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏子メロンパン | 作成日時：2020年5月4日 20時
