side鬼 ページ17
…さっきの人はなんだったんだろう…。
ユニット練習見ていきなって言ってたけど…
ユニットの名前、聞いてないし…
(…行かなくていいかな…？)
スバル「キジー！おはよう〜！！」
ドアの方から勢いよく明星くんが走ってきた。
スバル「朝早いんだね！！1人だと暇じゃない？」
《いえ、1人の方が落ち着きます》
スバル「そうなの？」
北斗「こら明星！迷惑だろう」
明星くんは氷鷹くんの言葉など気にもしないように続けた。
スバル「1人だと面白いことも面白くなくなっちゃうよ！！だから！俺と友達になってください！！」
勢いよく手を差し出された。
これは…握り返せばいいのだろうか？
北斗「明星いいかげんにしろ！…とはいえ1人というのは少し気になってしまうな…」
《今までずっと1人みたいなものだったので別になんともありませんよ？それに、逆先くんや青葉先輩、宙くんが一緒にいてくれてますし》
スバル「その夏目はどうしたの〜？今いないじゃん！」
《今日はお母様のアシスタントで休むらしいです》
スバル「ホッケー！！夏目ってちょっとずるいよね！！」
北斗「ずるいって何がだ？」
明星くんと氷鷹くんが何やら話し出した。
私には関係の無い話だろう。
「貴殿が鬼島殿であるか？」
いかにも武士って感じの人だ。
「我は神崎颯馬である。同じくらすめいととしてよろしく頼む」
《こちらこそよろしくお願いします》
颯馬「でこちらが我の友人、アドニス殿である！！」
アドニス「乙狩アドニスだ…よろしく頼む」
《よろしくお願いします》
このクラスの人、案外真面目な人が多いみたいだ。
真「あ、鬼島さんおはようー」
《おはようございます》
真「なんだか朝からすごい囲まれてるね…」
《なぜでしょうね？》
真「きっとみんな鬼島さんと仲良くなりたいんだよ！…も、もちろん僕もだよ？！」
あまりにも必死に伝えてくれるから少し笑ってしまった。
真「え？、へ、変だったかな？」
《そんなことないですよ。私は嬉しいです》
スバル「ちょっとウッキー！俺とホッケーが話してる間に何抜け駆けしてるのさ！！」
真「そんなつもりじゃあ…！」
この光景を見てると。
案外友達というのは悪くないものなのかもしれない。
私は明星くんの肩をつつく。
スバル「どうしたの？」
私は手を差し出す。
《仲良くしてくださいね》
明星くんはキラキラした笑顔で
スバル「もっちろん！！」
そう答えてくれた。
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作者名：炎華 | 作成日時：2018年1月5日 4時
