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予防線と恋心←1207更新 ページ27
うんざりしてた｡
大企業の専務の夫｡
私はその妻｡
私の意思を持つ事は許されない｡
息が詰まりそうな毎日｡
そんな時に彼を見つけた｡
運命なんて陳腐な台詞はﾄﾞﾗﾏだけだと思っていた｡
でも私はいとも簡単に彼との出会いを
運命だと信じてしまった｡
彼は私より年下の男｡
職業は､ﾎｽﾄ｡
｢Aさん！｣
｢カズ､元気にしてた？｣
｢Aさんに会えなくて寂しくて死ぬかと思った｣
私を必要としてくれてると思わせる言葉｡
しなやかな身体つきに可愛い顔｡
その瞳はいつもうるうるとしていて｡
｢俺､Aさんの息子になりたかったなぁ｣
可愛い事を言う｡
私だってこんな可愛い息子がいたら……
｢でも俺､息子じゃなくて良かった｣
｢あら､どうして？｣
｢息子だったら､色々出来ないでしょ？｣
｢もう…カズったら｡｣
うんざりしていた毎日を変えてくれたのは
カズだった｡
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作者名：きょん | 作成日時：2017年11月9日 22時
