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本当の俺｡ ページ10
俺､隠してた事がある｡
じろちゃんや三郎は知ってた…
いや､勘付かれてたのか｡
ちゃんと話すよ｡
俺の病気は｢PTSD｣っていうんだ｡
ふとした時にあの事故の事を鮮明に思い出す｡
車も乗れなくなった｡
夜寝るのが怖い時もある｡
夢に出るんだ｡
薬で精神安定をしたら良いんだけど
俺は今それをしてない…｡
正確にいうと病院で処方されたちゃんとしたのを
飲んでないんだ｡
薬局で似た様なのを買ってきて
自分で飲んでる｡
だから今治る見込みは…ないのかもしれない｡
でも普段生活する分には何の問題も…
車に乗る以外は､ないんだ｡
俺は母さん達の死に目に会ってないのにって
ずっと思ってた｡
こんな弱い長男嫌だって思われるのが怖かった｡
井ノ原先生に｢使用できないのか｣って言われて
｢んな訳ないだろ！｣って思った｡
よく考えたらお前らが離れるなんてないのにな｡
兄貴失格かな､俺｡
でもちゃんと治したい｡
時間がかかっても良い｡
皆といたいから｡
皆とちゃんと向き合うって
自分の病気とも向き合うって
決めたから…｡
何て言ったら良いんだろ…
これからもよろしくな､かな｡
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作者名：きょん | 作成日時：2015年1月26日 11時
