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向き合う｡side Dr.東山 ページ4
彼らを診察室に通した｡
ずっと俯いたままの一郎くん､｡
小さく震えていてまるで幼子の様な二郎くん｡
背筋をすっと伸ばしている三郎君｡
手をぎゅっと握りあっている四郎くんと五郎くん｡
この兄弟達はその小さな身体に､心に
大きなものを抱え過ぎている｡
誰1人として相談せず
兄弟達に迷惑をかけまいと
心配させない様にと
必死で耐えて来たんだ｡
だから､今向き合って話す事が
とても怖いんだろう｡
…でもね？
家族はそんなに脆いものなのだろうか｡
そんな事で離れていくような兄弟なのだろうか｡
それは兄弟同士だからこそ分かるんじゃないか｡
そう思っていても私は何も言わない｡
彼らを見守っていくのが
当面の私の仕事だと思っているから｡
勿論要所要所で口は出すつもりだが｡
長い沈黙を破ったのは
四郎くんだった｡
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作者名：きょん | 作成日時：2015年1月26日 11時
