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時の流れ｡3 ページ20
じろ兄は､
東山先生の元で治療を続けていた｡
相当落ち着いたけど､
完治の決定打を見極めるが難しくて
精神的に不安になると必ず病院に行っていた｡
今は､誰に聞いても知ってる企業の企画部で
忙しく仕事をしている｡
最初､この企業に勤めたいとじろ兄が言った時､
いち兄が猛烈に反対した｡
何があるか分からないのに大企業でなんてって｡
でも､じろ兄は折れなかったし､
主治医の東山先生もその企業が良いんじゃないかって
じろ兄の意見に賛同した｡
時々､
｢怖くなっちゃった…不安に押し潰されそう｣
って言って
俺の布団や五郎の布団に潜り込んでくるけど｡
｢昨日､しろ､夜中どこ行ってたの？｣
｢じろ兄が一緒に寝よって言うから寝てたんだけど…
何せ寝相最悪だからさ…｡
和室に座布団並べて寝てた｡｣
｢…なるほど｡｣
でも､じろ兄の表情が7年前と全然違って
明るくなって｡
俺は､昔のじろ兄が戻ってきたみたいで
嬉しかったんだ｡
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作者名：きょん | 作成日時：2015年1月26日 11時
