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悔しかった｡side五郎 ページ12
ずっと黙っててごめんなさい｡
しろね､ずっとｸﾗｽの奴らに
しょうもない事されてる｡
嫌だって顔しても気付いてない振りされる｡
僕らに母さん達がいない事を
馬鹿にされる｡
僕は何にもされた事ないんだ｡
何でって？
しろがそういうの全部一手に引き受けてくれたから｡
僕､悔しかったし悲しかった｡
しろの心の声が聞こえるんだ｡
｢もうやだ｣って｡
1回だけ､しろは母さん達の所に行こうとした｡
でもやめたんだ｡
何でか分かる？
しろ､自分がいなくなったら
標的になるって思ったから｡
僕の為に…｡
ごめん､しろ言っちゃって｡
でももう耐えられない｡
あいつらに言ってやりたいんだ｡
僕達に母さんも父さんもいないけど
こんな良い兄ちゃん達がいるんだって｡
だから何も寂しくないし
お前らのしょうもない事もどうでも良いんだって｡
これが僕としろの黙ってた事｡
ずっと言いたくて言えなかった事だよ｡
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作者名：きょん | 作成日時：2015年1月26日 11時
