私の声、君の歌声-4-

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「よりによって……」

1番下、つまり1番未読してた人が


「なになに、え、大我くんじゃん！」

ってテンションあがってるティラノ




1月9日
大我わり
A平気
1月10日
大我時間あるとき連絡して
1月14日
大我折り返しかけてきて
大我いつでもいい



手が震える、恐怖で


「Aちゃん！はやく！返信！」

って急かすティラノ

「これなんていえばいいかな、」

そう迷ってたら


1月9日
大我わり
A平気
1月10日
大我時間あるとき連絡して
1月14日
大我折り返しかけてきて
大我いつでもいい
2月10日
Aいま時間ある?

ってティラノが送った


「え、まって心の準備できてないのに！」

「いつかは送るんだから！」

ってひたすらに焦るわたしを落ち着かせるティラノ

その直後鳴り響く着信



お願い、ほっくんであってほしいと願いながら見ると


着信：京本大我



「はぁ」


深いため息をついて、ニコニコのティラノの目の前に電話に出る


「…、もしもし」


「ん」


「…、ごめん遅くなって」





「平野から忙しいって聞いてたからいい」




あれ、予想してたより全然怒ってない



「あ、うん、ごめん」


って拍子抜けしてたら







「…、この前俺から電話かけたのに、勝手に切った」

「悪かった」





「あ、ううん、全然」




「だから電話かけて来ないかと思った、怒ってると思ってた」




「いや、全然、そこから忙しくなったから…」




「…、そ」



なんだか気まずい、前を向けば目をキラキラさせてるティラノ



「…、じゃあ、またね」


って切ろうとしたら








「…、お前さ、土曜なにしてる？」



「今週の土曜？特に、何もない」



「お前最寄りどこ？」



「有楽町」



「じゃあ、有楽町の駅に14時な」



「え？」



「土曜、14時」


それじゃって言って切れた電話






「どうだった？！」

って前のめりティラノ




「土曜、14時、有楽町」


「え、なに？デート？！」


「いやそんなんじゃないよ」

「でも土曜って、バレンタインじゃん」



「え、そうじゃん、バレンタインだ」

「チョコ作らなきゃね！」

「え、渡したほうがいい？」


「あたりまえでしょ！！！」

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