私の声、君の歌声-2-

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「与田さん、なんでこんな悲しい曲になったの？」



「私に重ねちゃって、無意識に歌ってたら悲しい曲になりました」


「うんうん、なるほどね、」

「まぁ、私は変に明るい曲にするよりは良いと思いますよ」

「いや、この表現だと、ただ自分が哀れでしょ？って伝えてるだけでしょ？」

「この曲で人に何を伝えたいのかわからない」

「でも感情の乗せ方は10人の中で1番だと思う」

「感情はね、でもそしたらこの子、悲しい曲しか歌えないんじゃないの？」









とか、とにかく私に対する評価を受けて、

「はい、以上、明日もがんばってね」

と退出を促される








廊下に出て、すぐそこにあるベンチに座り込む









初めて、自分の歌に意見を言われて、しかもあんなに辛辣に。






結構グサグサきて、メンタルやられた。


だから、だから人に聞かせたくなかったんだ、今まで






私なりに歌っても批判される。
初日からこれはきつい、これを2週間なんてやってられないって、

涙が出てきた。






7番の部屋に戻ると、私の歌った曲がもうデータとして出来上がっていて、自分でもCDで聴いてみた







「いや、暗すぎ」


って自分でもびっくりするくらい暗い曲になっていた




「そうね、少し暗すぎるわね」

って小澤先生が入ってきた


「初日からびっくりしたでしょう？」

少し特殊なレッスンかもしれないけど、2週間後にはきっと強くなってるわ

だから頑張りましょうって






そのあとはボイトレを3時間くらい


ホテルに帰る頃にはクタクタ


お風呂に入ってすぐ寝た

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