ウワサバナシ

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夜ってアバウトだから



いつ電話がかかってきてもいいように



早めにお風呂入って髪の毛乾かして









自分の部屋でスタンバイ









…、いや、自分待ち構えすぎじゃない？









なんて思ってたら電話









応答をタップして耳元に当てる









「こんばんは」

「こんばんは」

「今平気？」

「はい、平気です」

「全然タメ語じゃないじゃん」

「…、」

「え？もしも〜し」

「あ、はい」

「あ、良かった〜」






って、そのあとは

晩ご飯なに食べた〜とか

宿題終わらせた〜とか

今見てるテレビが面白い〜とか




本当に、内容のない話






気づけば1時間が経とうとしていて





「あ、そろそろ」

って、ちょっと眠たいから終わらせようとしたら








「あ、じゃあ最後に1つだけ質問いいですか？」

「質問？」









「与田さんから見た俺って、どんな感じですか？」









って

至って真面目なトーンの森本くん









ん〜









「よく、ジェシーくんとふざけてる動画大我くんが見せてくるんですけど、」

「え？！」









「わたしの前だと全然、そんなことないから」

なんでかな〜って思ってますって言った









「え、いや〜それは…」



って口籠る森本くん









「…、与田さんには格好良く見られたい、から」









「…、」









「…、です。」









「へ、へぇ〜」


「へぇ〜じゃないですよ！」

俺本気ですから！って森本くん









そのあとのことはよく覚えてないけど









気づいたら電話を切ってて、気づいたら寝てた









次の日、学校に行ったら

またたむろしてる軍団









ピコンっ




わたしの頭の中の森本くん発見機が作動





森本くんみっけ





今日も元気そうだな〜って思いながら

教室に向かっていると









「おはよ」






って

森本くんから挨拶してくれて








「…、おはよ」






目を合わせて朝から挨拶ができた








「なんかいいことあった？」

って既に登校してた凛に言われる

「え？」

「なんか顔が緩んでる」

「そ、そうかな〜」









単純、わたしって本当に単純

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