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さっきから濡れてる右肩が冷たい
「もうちょっとこっち寄ってください」
濡れちゃうんでって、森本くんに引き寄せられる
そう言う森本くんの左肩はすでに濡れている
わたしの家まで送ってくれるって
断っても聞いてくれないから
大人しく送ってもらうことに
「いつ断るんですか？」
「…、ん〜」
なるべく早く済ませた方がわたしの心的にもいいんだろうけど、断るのに会いにいくのは嫌だ
なんか、気まずいじゃん
「連絡先知らないの？」
「あ、全然…」
「じゃあ明日の朝ね」
下駄箱にでも手紙書いて入れとけば？
「…、直接言わないの失礼って思われませんかね？」
会わないに越したことないんだけど
「いーよ、会わなくて」
「与田さんって押しに弱いタイプでしょ？」
「…、はい」
「好き、付き合ってって迫られたら断れんの？」
先輩だからって気遣ってうやむやにしちゃうんじゃないの？って森本くん
…、辛辣
「…、好きなんですか？先輩のこと」
「え？あ、いや、全然」
「全然？」
「え？」
「与田さんって、否定と肯定の言葉濁すよね」
「…、確かに」
「きっと、与田さんの言葉で勘違いとかしちゃったんじゃない？先輩」
確かに
思い当たる節はある
笑ってごまかすとかよくするし
話を流すのは得意だもん
「あ、責めてるわけじゃなくて！」
「あ、あぁ」
責められてるかと思った
「与田さんが少しでも自分に気があるって思ったら
嬉しいし、告白しちゃうと思いますよ」
わかるな〜その先輩の気持ちって森本くん
「だから、せめて否定の言葉はしっかりとしたほうが男のためです」
ごめんなさいって、きっぱり書いてくださいね？って
「ここで、変に気を使って、まだ先輩のこと知らないのでとか書いたら終わりですよ与田さん」
じゃあ友達からでってなって、結局押しに負けて付き合いますもんって
「先輩のこと、好きじゃないなら絶対断ってください」
「はい」
「よし」
さぁ帰りましょう〜って、森本くん
雨はだんだんと小降りになってきて
家に着く頃にはパラパラとしてるだけになった
「ごめんなさい、わざわざ、ここまで…」
「いや、俺がそうしたかったんで」
謝んないでくださいって森本くん
「じゃあ、」
って、家の中に入ろうとしたら
「俺のこと、嫌いですか？」
って、森本くん
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アヤ(プロフ) - めちゃくちゃキュンキュンしながら読ませて頂きました♡ 続編があれば読みたいです！ (2023年1月25日 3時) (
レス) id: a8ba78b5eb (このIDを非表示/違反報告)
TerushY(プロフ) - きゅんきゅんがとまらなかったです！ゆずさんのお話私のつぼを掴んでて 読みやすいし、こんな青春したかったーーー(*´艸｀) (2022年2月28日 20時) (レス) @page49 id: 9c43881ef3 (このIDを非表示/違反報告)
みみ - すごい楽しかったです。続編あれば読みたいです！ (2022年1月27日 21時) (レス) @page49 id: 0b2a23fd79 (このIDを非表示/違反報告)
あやね - この話し好きで何回も見ちゃいます！！！！これの男の子目線読みたいです！！！ (2022年1月20日 3時) (レス) @page10 id: 275655ae17 (このIDを非表示/違反報告)
りこ(プロフ) - めちゃくちゃ良くて一気に読んじゃいました………！続編など可能でしたら期待しております！！ (2020年9月25日 18時) (レス) id: 8ce6c0722d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆず
| 作成日時：2020年8月21日 15時
