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大我side
俺はAの家で朝ごはんを食べた後、北斗をAの元に残して実家へ向かった。
俺の意思を両親へ伝えるためだった。
和室に行くと、両親は俺を睨み付けて出迎えた。
父「お前はいったいどういうつもりだ！？離婚だと！？」
俺が離婚の旨を伝えると、両親は当然の激怒。
だけど、俺の意思は変わらない。
大我「とにかく、父さんや母さんになにを言われようと、俺は優理香と離婚します。」
母「……北斗は？あんた、北斗はどうするつもりなの？」
大我「北斗は俺たちが育てる。あの女に、二度と触れさせないから。」
父「俺たちって……」
大我「……俺が結婚前に付き合っていた人。俺は今でも本気でその人のことを想ってる。」
父「ない言ってんだ！！優理香さんがいるのに、不倫とは……！！」
大我「だから離婚したいって言ってんの。俺は優理香に対する感情は一つもない。向こうだって、俺の顔を気に入ってるだけだろ？そんな身勝手な女の傍にいたくない。」
大我「そもそも、あんたらが無理やり結婚させなきゃ、俺はAと籍を入れるつもりだった。この家から離れて、家庭を築くつもりだった。……なのに、」
俺は父さんを睨むと、ため息を零して立ち上がった。
大我「今日のところは帰る。また明日、今度は優理香と一緒に。」
母「……あんた、縁切るくらいだったら、北斗をこっちに渡しなさい。あんたとどこの馬の骨か分からない女が育てるよりか、私たちが育てた方がまともに育つわ！！」
母さんが、俺を睨み付けながら言う。
その甲高い声に思わず、目を細める。
大我「……母さんが北斗を欲しいのは、後継ぎのためだろ？北斗を呪縛させて、逃がさないようにでもする気か？北斗は俺の息子だ。絶対に渡さない。」
俺はそう吐き捨てると、和室を出た。
長い廊下を歩いていると、長年この家に勤めているお手伝いさんにあった。
『坊ちゃま……』
大我「……明日、もう一度来る。その時に、離婚届を持ってきてくれ。」
『……本当によろしいのでしょうか？』
大我「……構わないさ。どうせ、後継ぎと自分の都合しか考えてないような家だから。」
俺はお手伝いさんの目を真っ直ぐに見て言い放った。
大我「俺は、北斗のため、Aのためだったらなんだってしてやるから。」
続く (更新停止中)
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作者名：すのうHIINA | 作成日時：2023年3月21日 21時
