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ここだけ京本side
北斗が倒れた。
雪の中で倒れた。
雪だるまのそばで倒れた。
俺は衝動的に走っていた。
「ほくとっ!ほくと?!」
駆け寄ると北斗は満面の笑みだった。
北「見てきょーもとぉ。雪すっごい綺麗」
京本「……え?」
北斗は俺の目を見ずに空を指さした。
北「見て。」
言われた通り、寝っ転がって空を見てみる。
すると、さっきまでわからなかったけど
青い空と白い雲、そこから降ってくる白い雪…
とても美しかった。
横を見ると北斗の横顔。
幸せそうで、なんだか儚い。
よく見ると目の下に隈がある。
ドラマの撮影が立て続けにあったと
この前ジェシーに話していたけど…
大変だったんだな。俺。何も知らなかった。
てか何この子犬。可愛すぎんだけど。
北「京本ってさ、俺が高校の時から京本のこと避けてたって思ってるじゃん。」
京本「うん。」
北「あれ実は京本のことが…」
その時そばにあった雪だるまの頭が俺たちを襲った。
「「うわあああ!!っべっべ!!」」
北斗を見ると子犬が雪まみれになっているようだった。
京本「ぶっ!おっかし笑笑」
北「なぁによ京本だって雪まみれなのに笑」
そのまま俺たちは笑い合った。
あの言葉の続きは聞こえなかったけど
いつかまた…聞けるかな。
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作者名:あいあむすとたん | 作成日時:2021年1月13日 20時