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人殺しの狐様 5 ページ41

急いでヤブ様の後を追い、村に着くと...。


『うわぁぁぁぁぁ!』

『きゃぁぁぁ!!』


と村の人々の悲鳴と炎が燃え上がる音が響き渡った。

...群青村が...燃えている...!


ヤブ「...オマエラ、ゼンインキエロ...。ヒカルヲ...キズツケタ...!」


ヤブ様に、理性など残っていない。

本能のままに、人を殺し、村を燃やしている。

...こんなに恐ろしい光景が広がっているのに、俺は...。


「...あはは...!ようやく...ようやく悪夢から開放されるんだ!!」


と笑って喜んだ。

俺を苦しめてきた借金取りの首が転がっていて、助けてくれなかった奴らも燃えている。

あの地獄の日々から開放される...!

それだけで胸がいっぱいだった。

ヤブ様が大量殺人を行ってから30分。

ようやく人の叫び声が聞こえなくなった。

そして、一通りの事を終えたヤブ様は俺の方へ来てくれた。


ヤブ「光、これから2人で一緒に住もう。こんな奴らのこと、忘れさせてあげる。」

「...もう、これ以上にない幸せを頂いたのに、まだ一緒にいてくれるのですか...?」

ヤブ「当たり前だよ。光のことを愛しているから。」


そう言い、俺の事を抱きしめてくれた。

暖かい...。

温もりを久しぶりに感じた...。


「俺も...愛しています、ヤブ様...!」


燃える群青村を背に、俺らは熱い接吻(キス)をした。

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作者名:名のない納棺師 | 作成日時:2019年12月4日 20時

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