黄緑の星の王子様 4 (ページ39)

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人殺しの狐様 3 ページ39

ヤブ「あ、もう日が暮れるね。近くまで送るよ。｣

「え？！あ、だ、大丈夫ですよ！俺、男ですし！｣

ヤブ「心配なの！ヒカルは可愛いんだから！｣

「可愛くなんて...って俺の名前！｣

ヤブ「え？村の人の名前くらい把握してるよ(笑)ヤオトメヒカル。あってる？｣

「は、はい。あってます...。｣

狐様...ヤブ様すごい...！

いちいち村の人の名前は覚えてないものだと思っていた。

神様？ともなるとそんなことはお易い御用なのかな。

だとしたら、余計に謎になる。

何故人を殺しているのかって...。

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「ありがとうございました！｣

ヤブ「ううん。また明日もおいなりさん待ってるね！｣

「はい！さようなら！｣

ヤブ様...とってもいい人だったな。

もしかしたら、別の狐様なのかも。

2人いるとは聞いたことないけど、あんなに優しい人が殺しているとは思えない。

明日はたくさんおいなりさん持っていこ！

すると、腕を後ろから誰かに掴まれた。

「！え？！｣

『おい光。お前さっさと金を出せよ。』

「っ...！ですから、そもそも借金なんて...！｣

『は？お前それで許されると思ってんのか？ナメてんじゃねぇよ。』

ﾄﾞｶｯ

「うっ...！｣

『オラッ！オラッ！さっさと出せよ！！』

俺はずっと謎の借金取りに捕まっている。

両親が借金をしていたわけじゃない、もちろん俺も借金なんてしていない。

だけど、誰も助けてくれない。

むしろこの状況を楽しんでいる。

人の暴力を見るのがそんなに楽しいのか、と何回も恨んだことがある。

けれど、そんな心の叫びはここの村の誰にも届かないんだ。