こんな気持ち、知らない 4 (ページ1)

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赤「ちゃんとデート誘えたんだね。」

「！ま、まぁね//たまたまお母さんが水族館のチケット余ったって言ってたから...！」

赤「大きな前進だよ。ちょっと前までの阿部では信じられないくらい。」

「そうだね...。」

出会って数ヶ月経って、だんだん自分の気持ちに向き合えてきた。

最初の頃みたいに動揺しなくなったし、落ち着いて佐久間に接することができてる...かな？

でも気持ちは全く変わってない...むしろ大きくなっていってる。

はやく...この気持ちが爆発する前に、佐久間に伝えないと。

赤「...焦る必要はないよ。前も言ったけど、自分のペースで進んでいけばいいんだから。」

「！...うん。そうする。...やっぱり大人だなぁ、舘さん。」

赤「そう？」

「そうだよ。こうやって相談に乗ってくれるし、支えてくれるし、優しい言葉をかけてくれる。しょうたも幸せだろうなぁ。こんなに完璧な恋人がいて。」

本当に、舘さんは俺が憧れている人。

落ち着きも余裕もあって、リードができる。

俺にはまだ持っていない、大人の余裕ってやつだ。

まだ高校生なのに、貫禄がある。

赤「...余裕なんてないよ。そう演じてるだけ。この前も話したけど、しょうたとつきあう前は、色々と葛藤してたし、今だってそう。...余裕のないかっこ悪い姿を見せたくないだけだよ。」

そう言いながら、少し遠くに目線をやる舘さん。

...やっぱりそうだよね。

まだまだガキな高校生に、余裕なんてあるはずがない。

でも、演じてるっていうのも相当すごい。

やっぱり、大人...だな。