ナイモノネダリ (ページ10)

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「...らしいからって...。｣

紫「まぁあんまり気にしてないよ？ヒカルいるし。｣

「...狙われないの？｣

魔法使いを攫う...所謂“魔道士狩り”が相次いでいる。

さっき言ったように、魔法使いは絶滅寸前まできているとても珍しい存在。

その力を利用したいがために誘拐し、魔法使いは下級兵士のように扱われる。

だからここ数年で魔法使いが激減した。

紫「...ん〜、確かに結構狙われるよ？｣

「っ、怖くないの？｣

紫「別にぃ。...俺ね、ヒカルとは幼なじみなの。｣

「え？｣

ヒカルさんと幼なじみ...なのか。

でも、今その話って...。

紫「俺の魔法の個性は治癒で、戦闘には不向きなの。でも、個性が治癒の魔法使いってただでさえ数少ない魔法使いの中でも本当に珍しくて、昔から誘拐されかけた。｣

「治癒なんてあったんだ...。｣

紫「あるよ。それで、俺が誘拐されそうになった時にいつも助けてくれたのはヒカルだった。｣

「え？ヒカルさんって魔法使いなの？｣

紫「そうだよぉ。ヒカルの個性は雷で、戦闘魔法の中ではトップクラスの強さを誇っているんだ。だからいつも助けてもらってた。｣

「そうなんだ...。｣

紫「今でもたくさん助けてもらってるけどね。ダテさんにも、たくさん助けてもらってるな。...あ、ここだよ。｣

まだ聞きたいことがたくさんあるけど、衣装部屋に到着したみたい。

また後で聞こうかな。