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焼きおにぎりを食べ終わると、リョウタが口を開いた。
赤「ショウタ。迎えに行くの、遅くなってごめん。対等な立場になって迎えに行きたかったんだ。｣
「！...でも、リョウタの今の立場は、俺らより上だったよ...。｣
赤「国を立ち上げるまでいくとは思わなかったけどね。...そして、本当は誘拐みたいに連れ出したくなかった。ちゃんと旦那様に直談判しようとしてたんだ。｣
話を聞くと、一週間前に一度俺の屋敷に訪れたらしい。
ショウタに会わせてほしい、と。
そうしたら見事に追い出されたらしく、最終手段として、誘拐みたいに連れ出そうということになった。
そういえば、先週は珍しく騒がしかったもんな...。
ずっと部屋にいて、どういう状況か理解出来なかったけど。
赤「旦那様は、俺を一目見て気づいたらしいんだ。だから追い出した。一応国の名前を言ったけど、まだまだなのか、信じてもらえなくて。｣
「だから追い返されたんだ...。｣
貴族は王族よりも立場は下。
知らなかったとはいえ、王族を追い出すような行為は許されるはずがない。
それをわかっていなかったアイツは、相当世間知らずなんだな。
緑「リリオ王国は、ありがたいことにとても栄えているんですよ。主な輸出品は食器類や衣服。どれも最高ブランドとして世界的にも注目されております。｣
黄「そんな国を追い出したんだ。侮辱しているのと等しいものだよ。そんなことをした貴族はどうなるかと言うと...。｣
「...潰れる。｣
赤「正解。申し訳ないけどね。｣
「あいつに同情なんていらねぇよ。自業自得だ。｣
散々遊びほおけていたんだ。
さっきリョウタが言っていた天罰とは、このことだろう。
ほんと、俺の恋人最高。
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作者名：名のない納棺師 | 作成日時：2021年5月24日 19時
