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俺の怒りが限界を越えた。
殴ってやる...殴って、殴り殺してやる...！
俺は拳を握りしめ、そいつに殴りかかろうとした...その時だった。
ﾀﾞﾝｯ
と俺の隣から何かを殴る音が聞こえた。
...俺の隣って...。
赤「...さっきから黙って聞いてりゃ、何ふざけたこと言ってやがる...！」
恐る恐る隣を見ると、そこには怒りがこもった表情をしているリョウタがいた。
リョウタ...俺のために、そんなに...！
赤「出来損ない？それはお前のための言葉だろ。仕事もろくにせず女と豪遊してばかり。ずっとあの部屋にショウタを閉じ込めて、そんなことする奴が出来損ないじゃなかったら何だって言うんだ。」
青父「っ！お前！無礼だぞ！！主に向かってなんて態度だ！！」
赤「...とっくの昔に執事はやめた。お前がショウタと俺を引き離した。俺は、あんな息苦しい場所にいたショウタの支えになろうと、一生そばにいると誓った。...なのに、お前は引き離した。」
リョウタは、10年分の怒りを全てぶつけている。
リョウタも、ずっと辛かったと思う。
自惚れてるって思われてるかもしれないけど、俺とリョウタは一心同体。
気持ちはいつでも同じだった。
赤「...俺はずっと頑張ってきた。ショウタを、お前から解放するということだけを考えて生きてきた。そのおかげで、俺は大切な人を助け出すことができたし、大切な家族もできた。そこは感謝している。...でも、またショウタのことを傷つけるもんなら、お前を消す。」
ｿﾞｸｯ
...リョウタの顔が、殺意のこもったものになった。
怖いけど、本当にかっこいいと思った。
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作者名：名のない納棺師 | 作成日時：2021年5月24日 19時
