・ ページ8
.
22:00───
仙道は先に部屋に戻っていた。Aも髪を乾かしてから戻ってきた。
越野「月島さん、三田さん知りませんか?」
「え?知らないけど…」
福田「湯村さんと縁日に行ったきり…見てないです」
池上「俺は見たぜ」
仙道「どこでですか?」
三田の姿はなく、縁日に行ったきり福田と越野は見てないが、池上は見たらしい。
池上「お土産コーナーを見ていたが」
「それいつなの?池上くん」
池上「確か…30分前だ」
仙道「縁日からは帰ってきてるみたいですね。なら安心です」
池上「ああ。だが、愛和学院のマネージャーと一緒だったぞ」
「え、まだ湯村さんと?」
福島「まあそのうち帰ってくるだろ。そろそろ寝ないとな」
「でも…いいんですか?呼び戻した方がいいんじゃ?もしかしたら何かあったかも…」
福島「大丈夫さ。もう寝るぞ、眠い…おやすみ」
仙道「くぁ…俺も寝ます。おやすみなさいAさん」
「う、うん。おやすみ…」
Aは少し心配していたが、皆は心配してる様子はなかった。
***
カチカチカチカチ…
夜中2時、壁掛け時計の針の音だけが鳴っている。
魚住「ぐぁ〜…ぐぉ〜」
今日は魚住のいびきがうるさかった。
(う…んん。うるさいなぁ;)
Aは目を覚ました。
「ん…あれ、Aさん…?」
「仙道くん…ふぁぁ…」
「魚住さんのいびきがうるさいですね」
「そうね…疲れてるのかもね」
仙道もうるさくて目を覚ました。
「あら…?三田さんまだ戻ってきてないわ」
三田の布団は敷いた時の綺麗なままだった。
「おかしいですね…ちょっと出ますか?」
「うん…さすがに心配だわ」
二人は静かに部屋を出て、三田を捜すことにした。
***
「まさか失踪したんじゃ…」
「そんなわけないですよ。池上さんが見てるんですから」
「でも…」
「そうだ、湯村さんを調べませんか?」
「え?」
「三田さんとずっと居たのはあの子でしょ?」
「そうだけど…」
「ここの旅館は彼女の家ですから、もしかしたら彼女の部屋に居るんじゃないですかね」
「…その可能性あるわよね。行こう」
厨房に行くと下ごしらえの為に起きていた店員に湯村の部屋を聞いた。そして彼女の部屋に着く。
「ここね」
「電気は消えてますね。寝てるみたいだ」
「開けるわよ」
「はい」
そっとふすまを開ける。
すると…
「……!!」
「………!」
二人は固まった。
41人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:touko. | 作成日時:2022年10月19日 23時