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「仙道くん背が高くて優しいし、ルックス良くてかっこいいから…逆ナンされても仕方ないって思う」
「………」
「あのお姉さんに遊ばない？って聞かれた時、ついて行くかもって思った」
「どうしてそう思ったんです？」
「だってめちゃくちゃ可愛かったじゃない？タイプだって言ってた子」
「いくら可愛くても、中身はどうか分からないし知りたいとも思いません」
「そっか。で…正直に言うと……」
「はい」
「離れてって思ってた。胸当ててたから嫌だって…」
「Aさん…」
「大河内さんもよく仙道くんに胸当てて抱きつくから……ほんとはそれも…ちょっとだけ嫌だなって思う…ちょっとだけ。ほんのちょっとだけよ」
「あはは、"ちょっと"は強調しますねw」
「と、とにかく…ついて行かなくてよかったって…思った」
「嬉しいです、嫉妬してくれて(笑」
仙道は本当に嬉しそうだった。
「もう…だから嫉妬じゃないもん/」
「知らない人と遊ぶわけないじゃないですか。あなたを1人になんかしません」
「仙道くん…」
「……」
Aの柔らかい髪に触れると、髪を耳にかけた。
「でも、俺の今の気持ち…」
「なに…？」
「Aさんをお持ち帰りしたいな(笑」
「なっ…なんてこと言うのっ/」
「2人きりになりたい。今もこうやって話してる時も周りの男はあなたのことばかり見てる」
Aと仙道の近くを通る男たちは、明らかにAを見ていたらしい。
「そ、そんなこと…」
「ありますよ。けどナンパはしてこない。俺が彼氏だと思われてるかな(笑」
「…っ/ お、お持ち帰りは断る！言い方がやらしいのよ/」
「はは、そうですね(笑。何もしませんよ、抱きしめたりはするかも」
「だめ！それより、波止場に戻ろっか」
「牧さんはいいんですか？」
「いいわよ。たまたま会っただけだもの。2人きりになりたいのなら誰もいない波止場で釣りしましょ」
Aは仙道のバッグを持って歩きだした。
「自分で持ちますよ？」
「いいから！早く早く！」
「はい(笑」
先を行くAを見て、仙道は微笑む。
「まいったな…ほんとにかわいい。愛しくてたまらない。かっこいい…か。嬉し過ぎるな…」
Aには聞こえてないが、本当に好きでたまらないらしい。2人は波止場に戻った。
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作者名：touko. | 作成日時：2022年10月19日 23時
