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「それで、いつになったら出て行ってくれるわけ？」
この女のふにゃりと笑う顔にどこか自分の中の毒気が抜かれていく感じがして、あーこのままこの女といたら何だか思わぬ方向にことが進むと思い、本題である話題を美味しそうにホットミルクを飲んでいる彼女にぶつけてみた。
「出ていかなきゃいけない前提？」
「当たり前だろ！」
全く出ていく気がない女と、とにかく出ていかせたいオレの戦いが始まった。
「少しでいいの！次に行く場所が決まるまででいい！だからそれまで置いてくれないかな？」
「ダメだっつってんだろ！」
「なんで？私迷惑かけないよ！お兄さんの言うことは何でも聞くし、家事も全部やるし、家政婦扱いでいい！なんなら、夜の方も手伝うよ」
そう言ってまた笑う彼女に、今度はオレの方が具合悪くなりそうだった。
「…お前頭いかれてんな。悪いけど家事は出来るし、家政婦なんて必要としてない。それに女が夜の方とかいうな！」
「えー大体の男の人はそれでいいって言ってくれると思ったんだけどな。やっぱお兄さん優しいんだね」
「…はぁ。お前と話してるとなんか疲れるんだけど」
「あれおかしいな。自慢じゃないけど私、普段は話してると癒されるって言われる方なんだけど」
「大丈夫！お兄さんのことも癒してあげるから」そう言って手を広げて、「おいで！」なんて言うこの女。初めて女を殴りたいと思った。
「久しぶりなんだ。ベットじゃなかったけど、安心してゆっくり寝たの」
「ホームレスだもんな」
「そうなの。まあ色々あって突然家なくなっちゃって、最初のうちはビジネスホテル泊まってたんだけどお金なくなっちゃったから満喫に移ったの。そしたらその満喫で鞄の窃盗に合っちゃって、お金も携帯も鞄も何もなくなっちゃった！私、一文なしの家なき子なの」
「………」
「ねえ、可哀想だと思わない？こんな若くて私みたいな可愛い子がこんな境遇ありえないでしょ？」
「…同情はするけど、オレには関係ない」
どんだけついてないんだこの女とは思ったけれど、だからと言ってオレがこの女を住まわせてやる義理なんてどこにもない。バッサリ女を切り捨てるように言えばまた潤んだ瞳でオレを見てきた。
「お願い！！ちゃんと仕事探して早く住む場所見つけてそしたら出ていくから！その間だけでいいの！一緒にいさせて」
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knnk99(プロフ) - つのさんさん» ご指摘ありがとうございます(；´Д｀) 間抜けなミスしてしまいました…。嬉しすぎるお言葉もいただき感謝です。これからもお付き合いいただけましたら幸いです(*ﾟ∀ﾟ*) (2021年8月20日 3時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
つのさん - 9-2千冬が千春になってますよ?この作品好きです！更新楽しみにしてます。 (2021年8月20日 2時) (レス) id: ef4da38789 (このIDを非表示/違反報告)
knnk99(プロフ) - よるさんさん» コメありがとうございます！いい感じに飴と鞭、千冬くんに使い分けていただいて調教してもらいたいですよね…。楽しんでいただけるように頑張ります。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月19日 21時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
よるさん - 飴と鞭......最高っす (2021年8月19日 16時) (レス) id: 532ad83de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月17日 22時
