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まさかオレがこの人と恋話なんてする日がくるなんて思いもしなかった。一虎くんに聞かれた「好きなやつ出来るとどう言う感情になる？」と言う質問は、恋愛経験があるオレですら正解がわからない。とりあえず「少女漫画、貸そうか？」と言えば、「それでお前失敗してんじゃん。やっぱり千冬に聞いたのは間違いだ」と心の傷を抉るようなことを言われ、顔を背けられてしまった。
「なー、好きなやつ出来たらどう言う感情になる？」
「え！どうしたのいきなり！え、もしかして好きな人出来た？」
すっかり習慣となったペケの髪の毛を乾かしている最中、こいつなら何かいい答えって言うやつを持ってる気がして投げかけてみた。
いつも通り、俺のふくらはぎにしがみつき膝上に顎を乗せリラックスしていたペケはオレの突然の問いかけに頭をいきなり上げ驚き顔でオレを見た。勢いよく頭を上げるもんだから、ゴツンとドライヤーとペケの頭がぶつかり、その衝撃にペケは頭を抱えた。
「っ、痛ーい」
「バカッ！急に頭あげるから！」
「だって…千冬くんに好きな人が出来たと思ったら…」
「違うよ。オレじゃなくて友達の話」
「友達？」
「そう。一個上なんだけど、ちゃんと好きになった奴今まで居なかったらしくてさ。だけど今気になる子がいるんだって。けど好きって感情かわからなくて聞かれたんだ。どう言う感情？って」
「…なんだ、千冬くんじゃないのか」
「オレじゃねーよ。オレはしばらく恋愛なんかする気になんねぇ」
そう言ってやればペケは安心したかのように「よかった」と呟いた。
「…千冬くんに好きな人とかパートナーが出来ちゃったら、…私、千冬くんと一緒に居られなくなるしそれ考えたら急に不安になっちゃった」
「バーカ。んな簡単に出来るかよ」
「わかんないじゃん！千冬くんはモテるだろうし、女の子が言い寄ってきて、もし千冬くんがその気になっちゃったらって考えたら気が気じゃないよ」
「オレは今ペケの世話とで手一杯いっぱいなんだ。そんな暇ねぇよ」
「…でもでも、もしタイプの女の子が言い寄ってきたら？千冬くんがその子のこと好きになっちゃったら？」
「少なくとも、お前の準備が整うまでは作る気ねーから安心しろ」
捨てられた仔犬みたいに目を潤ませてオレを見上げるペケの頭を優しく撫でながら言った。するとペケは「安心した…だけど千冬くんにそう言う人が出来たら妬いちゃうな」と寂しそうに呟いた。
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knnk99(プロフ) - つのさんさん» ご指摘ありがとうございます(；´Д｀) 間抜けなミスしてしまいました…。嬉しすぎるお言葉もいただき感謝です。これからもお付き合いいただけましたら幸いです(*ﾟ∀ﾟ*) (2021年8月20日 3時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
つのさん - 9-2千冬が千春になってますよ?この作品好きです！更新楽しみにしてます。 (2021年8月20日 2時) (レス) id: ef4da38789 (このIDを非表示/違反報告)
knnk99(プロフ) - よるさんさん» コメありがとうございます！いい感じに飴と鞭、千冬くんに使い分けていただいて調教してもらいたいですよね…。楽しんでいただけるように頑張ります。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月19日 21時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
よるさん - 飴と鞭......最高っす (2021年8月19日 16時) (レス) id: 532ad83de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月17日 22時
