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「へぇーじゃあ正確には家なき子じゃないじゃん」
「はい！なんならとても快適な暮らしさせてもらってます」
「ちょっと安心した。最初聞いた時は、変なおっさんに飼われてるのかと思ったよ」
「正直ホームレスと天秤かけたとき、それも覚悟してました。だからご主人様は救世主なんです」
「ふぅん。でもそんな彼氏がいるならわざわざこんな仕事しなくてもいいじゃん」
「いや違うんです！彼氏じゃなくてただのご主人様です。一緒に暮らしてるとは言っても、体の関係おろかキスのひとつもないんですよ」
「怪しい！絶対その男裏があるね。何の見返りもなしにそんな面倒なことする？」
「それはわかんないですけど、でも今のところ本当に何もなく！ご飯も寝る場所も与えてくれて…あ！髪の毛とか乾かしてくれるんですよ！素敵なご主人様でしょ！？」
「何それ、あんたマジで犬じゃん」
「だからそうなんですって！私お家に帰ったらワンちゃんです」
手をグーにしてワンワンと言いながら動かせば、サキさんは鼻で笑いタバコの火を消した。そのタイミングで「いらっしゃいませー」という黒服さんの大きい声が店内へと響き渡ると、サキさんは立ち上がってペコリとそのお客様の方へと頭を下げる。慌てて私も同じように真似をしたあと、彼女と一緒に再び腰をかけた。
「まあ、兎にも角にも早く稼いでその家を出たいってことね」
「んー本音私は出たくないんですよね。けど早くお金貯めて出て行く約束だから」
「その人がどんな人かわからないけど、話聞いてる限り危ないからいつでも出て行く準備はしといた方がいいよ。ここの店稼ぎやすいしたくさん稼ぎな」
「へーそうなんですね！お金たくさん稼げるのは嬉しいな！」
私がそう言うとサキさんはリップを直しながら、顎である方向を指した。
「ほら、あそこ見える？今来たあのおっさんとチャラそうなお兄さん。おっさんの方は私指名なんだけど、お兄さんの方はもうずっとフリーで指名決まってないのよ。多分あんた今日着かされるからチャンスだよ」
そう言われて指された方向を見れば、いかにも高そうなアクセサリーを身につけた小太りのおっさんと、私より少し上くらい…千冬くんと同世代くらいの、見た目チャラそうなお兄さんが黒服に案内された席に座っている姿が見えた。2人で彼らを見ていたせいか、小太りのおっさんの方がこちらに気づき手を振ってきた。サキさんは作り笑顔で手を振り、私はペコリと頭を下げながら彼女に聞く。
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knnk99(プロフ) - つのさんさん» ご指摘ありがとうございます(；´Д｀) 間抜けなミスしてしまいました…。嬉しすぎるお言葉もいただき感謝です。これからもお付き合いいただけましたら幸いです(*ﾟ∀ﾟ*) (2021年8月20日 3時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
つのさん - 9-2千冬が千春になってますよ?この作品好きです！更新楽しみにしてます。 (2021年8月20日 2時) (レス) id: ef4da38789 (このIDを非表示/違反報告)
knnk99(プロフ) - よるさんさん» コメありがとうございます！いい感じに飴と鞭、千冬くんに使い分けていただいて調教してもらいたいですよね…。楽しんでいただけるように頑張ります。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月19日 21時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
よるさん - 飴と鞭......最高っす (2021年8月19日 16時) (レス) id: 532ad83de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月17日 22時
