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「やる気の問題じゃねぇだろそれ。早く乾かせ。また風邪ひいても看病なんかしてやんねーぞ」
「…そんなこと言いながら千冬くんはきっと面倒見てくれるよね」
「あ？なんか言った？」
「いいえ！なんにも！」
まるで、面倒を見てもらえることが当たり前だとでも言うように言ったペケをジロリと睨む。具合悪い奴を放置するほどオレは鬼では無い。こいつの言う通りなんだかんだ、もしこいつが具合悪くなってもブツブツ文句言いながらもきっとオレは世話をすると思う。憧れのあの人もそういうとき文句言いながらもなんだかんだやってくれちゃうようなカッケェ人だった。だけど、だからと言って風邪をひかれては面倒だ。「早くドライヤーとってこい」と命令すればペケは「はいはい、ご主人様に怒られたくないからやりますよーー」と不服そうな表情を浮かべながらゆっくり立ち上がり洗面所へと向かった。
戻ってきたペケはソファに腰掛け、だらだらとコンセントを電源に差し込んでいた。「めんどくさいったら、めんどくさい〜」とオリジナルのめんどくさいソングを繰り返しながらドライヤーのスイッチを入れていたけれど、全く乾かす気がないペケは、ただ風を当てているだけの状態で、勢いの良い風に靡く彼女の長い髪の毛は、色んな方向に無造作に広がる。
「お前、やるならちゃんとやれよな」
「…ん？なんか言った？？聞こえなーい」
「ダラダラやらないでちゃっちゃと乾かせって！」
ドライヤーの音で聞こえないのか、小首を傾げるだけでそのやる気のなさは変わらない。あ"ーもう！イライラする！！
「そこどけ」
ソファに座ってるペケの背中を押して、ソファの下の床に無理矢理座らし先程こいつが座っていたところにオレは腰掛けた。「わー！何すんの！」と声をあげて振り返ったペケの頭を鷲掴みにし前に向け、両足でペケの体が動かないように固定する。そして彼女が持っていたドライヤーを取り上げた。
「え！？」
「ちんたら乾かしてるの見てるとイライラする」
「え、ごめんなさい…怒った！？」
「怒ってねぇ。…けど風邪引かれても面倒だから乾かしてやる」
「え！？なんて！？」
「だから乾かしてやるって言ってんの！」
頭も体も押さえつけてるのに、勢いよく振り返ったペケは目をキラキラさせながら見えない尻尾を振った。
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knnk99(プロフ) - つのさんさん» ご指摘ありがとうございます(；´Д｀) 間抜けなミスしてしまいました…。嬉しすぎるお言葉もいただき感謝です。これからもお付き合いいただけましたら幸いです(*ﾟ∀ﾟ*) (2021年8月20日 3時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
つのさん - 9-2千冬が千春になってますよ?この作品好きです！更新楽しみにしてます。 (2021年8月20日 2時) (レス) id: ef4da38789 (このIDを非表示/違反報告)
knnk99(プロフ) - よるさんさん» コメありがとうございます！いい感じに飴と鞭、千冬くんに使い分けていただいて調教してもらいたいですよね…。楽しんでいただけるように頑張ります。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月19日 21時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
よるさん - 飴と鞭......最高っす (2021年8月19日 16時) (レス) id: 532ad83de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月17日 22時
