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3人目は、社会人1年目の時に行われた同窓会で再会した中学の同級生。当時は意識したことすらなかったが、再会したときに言われた"中学時代ずっと好きだったんだ"というその言葉に、元々ヤンチャしていた自分を知っていても尚、そんな風に思ってくれていたんだと心が熱くなった。それをきっかけに、会うようになり自然と付き合いが始まった。
そして、最後の4人目が半年ほど前に何も言わずに出て行った婚約者。有名なラーメン屋に並んでいた時に出会った。男ばかりが並ぶラーメン屋に一人でオレの前に並んでいた彼女は、いきなり振り返り「待ち時間長いですね。暇潰し付き合ってくれませんか？」そんな言葉を投げかけてきた。え、逆ナン？と最初はあまり乗り気じゃなかったが、案外話してみると共通の趣味があり、小1時間くらいの時間ですっかり仲良くなり、連絡先を交換し、二人で何度も遊びに行った。付き合おうという話になった時、結婚を前提にと彼女から言われた言葉で、きっとこれが最後の恋愛だと思ってた。
だけど付き合った全員がオレに言ったことは、皆同じだった。
「千冬ってたまに重い」
「千冬は優しいけど、優しすぎて辛い」
「なんでも許してくれて、千冬の本心がわからない」
「千冬といると…息が詰まりそう」
教科書代わりに読んでいた少女漫画。
女の気持ちとか行動とかは、全部漫画の知識しかなかったからそれが正しいと思い込んでいた。
気持ちを素直に伝えることで、女は顔を赤くし喜び、
嫉妬心を隠さず伝えれば、自分は愛されていると、実感してくれるもんだと思ってた。
女の我儘を「しょうがねぇな」と聞いてやる男が、女は好きだと思ってた。
他の女の影を一切見せないことが、彼女らの不安を取り除くものだと思ってた。
だけどそれは、全部漫画の世界の話だけだった。
気持ちをいつでも素直に伝えれば、女はその気持ちの重さに疲れ、嫉妬をすれば自由がなくて辛いという。
優しさだと思っていた、彼女の行動全てを許すオレは、本心がわからないと不安を与えさせ、
一切の女関係を断てば、逆に不信感を募らせ浮気を疑われた。
オレのする行動は全部が裏目に出ていた。
婚約者だった彼女が、突然家からいなくなり連絡も取れず自然消滅を実感した時、もうオレは恋愛なんかしたくないと心の底から思った。
好きになればなるほど心は離れ、
愛すれば愛するほど逃げていく。
恋愛の正解ってやつは、オレにはわからない。
到底、理解なんか出来っこなかった。
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knnk99(プロフ) - つのさんさん» ご指摘ありがとうございます(；´Д｀) 間抜けなミスしてしまいました…。嬉しすぎるお言葉もいただき感謝です。これからもお付き合いいただけましたら幸いです(*ﾟ∀ﾟ*) (2021年8月20日 3時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
つのさん - 9-2千冬が千春になってますよ?この作品好きです！更新楽しみにしてます。 (2021年8月20日 2時) (レス) id: ef4da38789 (このIDを非表示/違反報告)
knnk99(プロフ) - よるさんさん» コメありがとうございます！いい感じに飴と鞭、千冬くんに使い分けていただいて調教してもらいたいですよね…。楽しんでいただけるように頑張ります。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月19日 21時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
よるさん - 飴と鞭......最高っす (2021年8月19日 16時) (レス) id: 532ad83de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月17日 22時
