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「千冬くんって、お仕事何してるの？」
「ペットショップの経営」
「え？まさかの経営者！？」
「…って言ってもそんな大したもんじゃないぞ。昔からの付き合いのあるやつに手伝ってもらって２人でやってる小さい店だから」
「…なるほど！どうりで私の躾が上手なわけだ」
「仮にもお前は元人間だから、初歩的な躾はしなくて済むから楽っちゃ楽だよ」
適当に入ったカフェで適当に飯を注文し、遅い昼飯の時間だった。家にいても大した会話をペケとはしてなくて、唐突に質問されたその内容に、そういえばオレもこいつのことは何も知らなかったなと思い出す。知ってることといえば…ホームレスだったってことくらいだ。
「お前は？なんで家無くなったの？」
「あ、それ聞いちゃう感じ？」
「別にオレも干渉はされたくねーし、聞かれたくないことだったら無理に聞かねーけど」
「…うーん、いや。ご主人様だし聞く権利はあるよね。だけど面白い話じゃないよ？」
そう言ってペケは話を始めた。
こいつが自分のことを話すのは初めてのことだった。
「千冬くんに助けてもらう前は、同棲してたんだー」
「え、お前男いたの？」
「うん、付き合ってた人だけどね、過去形。てか現在進行形だったら千冬くんの家にいる私ってやばくない？」
「うん。やべーと思った色んな意味で」
「安心して！神に誓って今はフリーだから。あ、それでね、ある時私が職場の人と旅行に行って、4〜5日ぶりに家に帰ったの。そしたら旅行に行く前までは普通だった家がなんと、もぬけの殻だったんだよねー」
「………」
「あれ？千冬くん！聞いてる？」
「あ、うん…聞いてる、けど」
「わ、よかった。引かれたかと思ったよ！リアクションないから」
「…悪ぃ。そ、それで？」
「あ、えーっと、家具も私の荷物も何一つ無くなっててさ、あったのは1通の封筒だけ。とりあえず訳わかんなくて彼に連絡したらもうその時点で携帯は解約されてた。直前まで連絡取ってたのにだよ？すごいよねその行動力、ある意味感動した」
「っお前！そんなこと言ってる場合かよ！…ってかその封筒の中身って…」
「…いや、まあ、ベタな展開だよ？ドラマとかにありふれた話で嘘だろって言いたくなるかもしれないんだけど、中身は借用書。借金の借用書ね」
ペケの言葉に思わず持っていた、パスタのスプーンを皿の上に落としてしまった。
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knnk99(プロフ) - つのさんさん» ご指摘ありがとうございます(；´Д｀) 間抜けなミスしてしまいました…。嬉しすぎるお言葉もいただき感謝です。これからもお付き合いいただけましたら幸いです(*ﾟ∀ﾟ*) (2021年8月20日 3時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
つのさん - 9-2千冬が千春になってますよ?この作品好きです！更新楽しみにしてます。 (2021年8月20日 2時) (レス) id: ef4da38789 (このIDを非表示/違反報告)
knnk99(プロフ) - よるさんさん» コメありがとうございます！いい感じに飴と鞭、千冬くんに使い分けていただいて調教してもらいたいですよね…。楽しんでいただけるように頑張ります。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月19日 21時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
よるさん - 飴と鞭......最高っす (2021年8月19日 16時) (レス) id: 532ad83de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月17日 22時
