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カチャカチャと甲高い食器のぶつかる音の鳴る方を見れば、キッチンに立ち丁寧にスポンジで汚れを落としているペケの姿があった。彼女より後に食事を終えたオレが後片付けをしようと思い立ち上がると、「片付け担当は私ー！」とオレの目の前の皿を素早く奪って、何がそんなに楽しいのか呑気に鼻歌を歌いながら夕飯の後片付けをこなしていた。
そんな彼女を頬杖をつき、右手に持ったボールペンをくるくる回しながら見て考える。今オレは彼女をペットにする条件って奴を作成中だ。「そんなことしなくても悪さなんかしないよ」とペケは頬を膨らませていたが、蘇るのは元彼女と同棲した時のことだった。最初こそこれから始まる新しい生活に胸を高鳴らせ、細かいことなんて何も気にしなかったが、長続きする同棲生活に最初に2人の中の約束事を決めておけばよかったと後悔したことを思い出す。自分の愛する彼女ですら何かと問題が発生した赤の他人同士の共同生活。それを知っていたオレは、短期間とはいえ、これから一緒に暮らさなければいけない以上ルールは絶対に必要だと思った。
んーと頭を捻らせているオレに「千冬くん食後のビールはいかがですか」そう言いながら缶ビールを1本冷蔵庫から取り出しオレに差し出してきた彼女は、先程と同様オレの目の前に座った。
「…案外気が効くんだな」
「お利口さんでしょ！結構気が効くタイプなの」
自分で言うなよと思ったけれどありがたく差し出されたビールの缶を開けて喉に流し込む。「お前も飲めば」といえば、またこいつは尻尾を振ってグラスを1つ持ってきた。
「って、お前成人はしてる…よな？」
「安心して、流石に未成年ではないよ！華の22歳です」
「22歳に華はないだろ」
「えー何歳になっても女の子だから華はあるよー。そう言う千冬くんは何歳なの？」
「オレは26。お前より4つも先輩」
そういうとペケはびっくりしたように目を見開いた。どっちの意味で驚いてんだ。
「思ったより若い！もっといってるかと思った」
「発言には気をつけろよバカ犬。悪かったなおっさんで」
「何言ってるの！褒め言葉だよ！千冬くん大人の男性の匂いがぷんぷんしてるし、その若さで色気たっぷりなんて、千冬くんのおじさんになった時が楽しみだな」
鼻をスンスンと動かしながら、へにゃっと笑ってそんなことを言う彼女に、オレがおっさんになったならなんて、いつまでここにいる気なんだと思わずツッコミそうになった。
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knnk99(プロフ) - つのさんさん» ご指摘ありがとうございます(；´Д｀) 間抜けなミスしてしまいました…。嬉しすぎるお言葉もいただき感謝です。これからもお付き合いいただけましたら幸いです(*ﾟ∀ﾟ*) (2021年8月20日 3時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
つのさん - 9-2千冬が千春になってますよ?この作品好きです！更新楽しみにしてます。 (2021年8月20日 2時) (レス) id: ef4da38789 (このIDを非表示/違反報告)
knnk99(プロフ) - よるさんさん» コメありがとうございます！いい感じに飴と鞭、千冬くんに使い分けていただいて調教してもらいたいですよね…。楽しんでいただけるように頑張ります。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月19日 21時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
よるさん - 飴と鞭......最高っす (2021年8月19日 16時) (レス) id: 532ad83de5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月17日 22時
