二十九人目 ページ30
陽明side
宮「取引、と言うよりも貴殿方に対する依頼です。
あの方に、もう一度、入社試験を受けさせて下さりませんか？
其でなくても、ユートピアをなき者にしてください。
どんな報酬でも、払います。
あの人を、もう一度、探偵社に。
今のあの人は＿＿＿＿＿＿」
ドッカーン
宮「細雪((ボソッ。」
此で、見えなくなった。
一体、誰が＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
佳「危なっ。」
は？
何で、此処に佳奈さんが？
いや待て、どう言うことだ？
あの人にならバレかねない。ヤバい。
佳奈さんは共に爆風で飛ばされた男の子の手を掴み、後ろ受け身をとり、着地した。
すると、大量のマフィアの黒服が出てきた。
中「よぉ。
久しぶりだなぁ。ユートピア最高幹部さん。
あんとき其を知ってたら楽だったろうになぁ。」
佳「素敵帽子さん。どうかした？」
中「てめぇ！！！
其何処で聞いた！！
………………その男、寄越せ。
まだ、見逃してやる。」
佳「嫌だね。」
中「残念だ。
殺せ。」
一斉に銃が乱射された。
因みに、別の人間の異能力を使って透けるようにしている。
佳奈さんは迷うことなく、敢えて自分の胸に銃弾が来るように少年を庇った。
少年は動きもしなかった。
佳奈さんは息をつくまもなく、黒服を一蹴していた。
もう怖い。
ポートマフィア幹部の中原中也？だっけ。
そいつも殴っていた。
中「ガハッ、」
佳「買い被らないでくれ。
この程度で私が死ぬと思ったか？
答えは、ノーだよ。
ポートマフィア幹部の中原中也。
いや。素敵帽子さん。
おねんねしててねー。」
もうこの人嫌。
強すぎ。
佳「翔くんだっけ、怪我は無い？」
そいつは頷いただけだった。
だが、数分後に漸く口を開いて、
翔「その人死んだの？」
佳「え？」
佳奈さんは黒服と幹部をガムテープでぐるぐる巻きにしている最中だった。
佳「いや、死んでないよ。
追われないように発振器を着けて、前に仕掛けた盗聴器を回収している。
内容面白いよ。
例えば、」
中『二度目はなくってよ！』
翔くん、大笑い。
僕も、大笑い。
だって、大の大人がこんな、こんな、………
うーけーるー。
佳「其に、私は必要性の無い殺しはしない。
君も殺さないから安心して。」
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作者名：ゆい | 作成日時：2018年12月15日 22時
