episode 9 ページ10
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夜、ベッド中で携帯をいじる。
連絡先に記録されている名前たちを画面に指を滑らせながら目で追っていると、やっと1人の名前を見つけた。
馳天馬
画面に表示されるその名前だけで胸が高まる。
心臓がいつもよりもずっと熱い血液を全身に送っているみたいに。
震える指で受話器のマークを押した。
すると、すぐに呼び出し音が鳴りはじめる。
もしもし、の四文字が返ってくるのを、コール音が途切れるのを、こんなに長く感じたことはあっただろうか。
この電子の音が途切れるまであと、何秒だろう。
途切れなくていい、途切れてしまったらきっと心臓が爆発してしまう。
けど……、
早く、
早く天馬の声が聞きたい。
〈もしもし、A？〉
《あ、こんばんは！天馬。》
〈うん、こんばんは。〉
〈珍しいね。Aから連絡くれるなんて。〉
携帯から天馬の声がする。
耳に押し当てているからかな、いつもよりもずっと近くに声を感じて、心臓がうるさい。
天馬の声を聞き逃したくないのに。
《あのね、ちょっと話したいことがあるんだけど、明日とか時間ないかな。》
〈明日？うん、構わないよ。久しぶりに食事でもしようか。〉
《うん、そうしたいな。ありがとう。》
〈僕に話なんて、なにかあったの？大丈夫？〉
《…うん、大丈夫だよ。聞きたいことがあるの。》
急な誘いにも嫌な顔ひとつせずに答えてくれて、私の心配までしてくれる。
そんな優しい人だから、私は…。
〈じゃあ、明日ね。おやすみ。〉
《うん、おやすみなさい。》
お互いの近況とかを話し合って、明日の約束もして電話を終えた。
『……死んじゃうかと思った。』
まだ心臓は忙しく跳ね上がってて、顔が熱い。今の私はきっとゆでだこだ。
でも、信じられないくらいに幸せだ。
胸の奥からじんわりとした暖かいものが込み上げてきて、心を丸ごと包み込む。
『………天馬。』
私、こんなに天馬のことが好きだったんだ。
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小春 - とても面白いです！海斗が好きなので海斗落ちというのが楽しみです！更新待ってます！！！ (2018年11月2日 22時) (
レス) id: 03ecfa6884 (このIDを非表示/違反報告)
みゅーちゃん(プロフ) - こんばんは！！とっても面白くて大好きです！出来れば天馬君オチがいいな…なんて笑更新楽しみに待ってます！ (2018年10月28日 22時) (レス) id: 1cf252bae5 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 教えてくれてありがとうございます。 更新ありがとうございます。 物語読みました。 今読んだばかりなのにもう続きが気になります。 更新待ってますね。 (2018年9月15日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
*YUA*RAM*(プロフ) - ひかりさん» お話を読んでたくさんのご指摘をありがとうございます。誤字が多くてすみません。すぐに訂正をしますね。また、｢｣の名前が無いのは同じ人物の台詞が連続するときに省略をしているからです。分かりにくくてすみません。 (2018年9月14日 19時) (レス) id: 2812de563b (このIDを非表示/違反報告)
ひかり - 沢山の直しを言ってしまいすみません(._.) 物語読みました。 続きが気になります。 更新待ってますね。 (2018年9月12日 2時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*YUA*RAM* | 作成日時：2018年6月24日 5時
