change (ページ11)

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『…す、げぇ、、、。俺、こんなYouTuberが近くにいるなんて、初めてです…。」

「それが俺らはYouTuberじゃないんよ(笑)

濵ちゃんの仕事が絶対副業NGやからさ、YouTubeの広告で稼いだらもうアウトやねん。

だから俺らは広告をつけずにやってる。もちろん収入は0。

……ただ、俺らの音楽を沢山の人に聞いてもらいたいから、こうやってみんなの目に留まるYouTubeに出させてもらってる」

　
神ちゃんさんがそう言うと、濵田さんはうんうんと頷いていた

「正直、無償でやるのって結構しんどいのよ。ギターの弦変えるのも、機材揃えるのもめっちゃ金かかるねんな。

……まぁこの場所は流星のお父ちゃんがやってるビルやから家賃とかいらんけどさ、防音にするのにだいぶ金かかったし。

仕事の傍らって言えばそうやねんけどさ、大学生のサークルみたいにみんなで楽しくわちゃわちゃって感じじゃないのよ。俺たちの求めてる音楽って。

…changeって名前をつけたからには、自分たちもそうやけど、俺たちの音楽を聴いてくれてる人たちも変えたいんよな。

俺たちの音楽で、何かが変わるきっかけになってほしい。

だから俺たちは無償でも、色んな人が見れるYouTubeを通して発信してるねん。」

濵田さんの顔を見ると、とても真剣な顔をしている。

それだけで、すごい気迫が伝わってきた

「濵ちゃん真剣な話してるけど鼻ふがふがしてるで」

イケメンのお兄さんがそう言うと今まで真剣に濵田さんの話を聞いてきた全員が吹き出した

「もーーー流星！ほんまやめてや！(笑) お腹痛い(笑)」

「もう〜流星、俺がせっかくええ話してたのに…。

てことで！俺らの意図は伝わった？お兄さん！こんな感じで俺らバンドやってますう！」

今はふざけている濵田さんやけど、濵田さんも、もちろん他の人たちも、このバンドにかける想いはみんな一緒なんやと分かった。

……だから、あんな凄い音楽ができるんや。