なにわのおんなのこ (ページ17)

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『ん....、』

和「 A！大丈夫か？」

『へ、あれ、わたし....、』

和「リハ中に倒れたんやで。ここは医務室」

『ごめんっ、迷惑かけちゃった.... 』

藤「 A、誰も迷惑とか思っとらんから。俺らみんな味方やから。大丈夫」

最後のリハの日やのに

いやだ、みんな離れて行かんといて

私のこと嫌わんといて

いろんな思いが混じって涙となって出てしまった

ギュッ

『 ....か、ずくん、？』

和「大丈夫、俺らは絶対離れへん。ずっと一緒って約束したやろ？あいつとはちゃうから」

『〜〜っ、かずく、ほんま？はなれへん？』

和「大丈夫。俺がAのこと嫌いになるわけないやん」

私の事情を知っているからこそ、和くんの存在は本当に安心できるものだった

藤「なに？どういうこと？」

和「 .......それは、」

『和くん大丈夫。ちゃんと話さなって思ってたし』

和「でも、！」

『大丈夫やから。ね？』

和「 ......Aが言うんやったら、」

『私の親さ.....お父さんは私が10歳の時に交通事故で亡くなって、お母さんは小さかった私を置いて出て行ったんよ』

和「 Aのお母さんは酒癖が悪くて毎日Aに暴力振るってて、終いには出て行ってさ。Aはまだ10歳やったのに」

『ごめん、こんな重い話して』

和「あれからAは大人が怖くなって、みんな自分から離れて行くって思い込んで....、発作出るようになって、」

『 ......かずくん、』

和「だから俺らが守らなあかん」

西「 A、一人で抱え込んでてんな？正門には？ちゃんと話してるん？」

『 .......ううん、話してない、』

西「そっか」

恭「俺、年下で頼りないかもっすけど....Aちゃんのこと守るんで！」

その言葉にみんなが頷く

わたし、ほんまになにわ男子でよかった

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