約束のしおり (ページ1)

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私と恭平が出逢ったのは今から２年前

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『 ····· はあ、疲れた』

BARのカウンター席に1人腰かけながら
そう呟いた

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周りの人は女が1人でこんなとこって思うよね

でもこれが私のストレス発散

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『すいません、いつもの下さい』

「かしこまりました、いつも有難う御座います」

『ここ、わたしの息抜きの場なんです』

「今日は何があったんですか？」

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この人はここのBARの店員さん

私の愚痴をいつも嫌な顔ひとつせずに聞いてくれる

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「はいどうぞ、いつもの」

『有難う御座います』

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それから今日会社であった嫌なことを
店員さんにこれでもかって聞いてもらって

まあ喋る口が塞がらなきゃお酒を呑むのも

止まらないわけで、大して強くもないくせに
呑んじゃって頭は揺らされてるみたいにガンガンする

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「大変ですね、Aさんも」

『そうなんですよ～まだ20歳ですよ？』

「若いんですね、でもそろそろやめた方が ····· 」

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店員さんが止めてくれた時にやめれば良かった

そしたらあんな事にはならなかったのに

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