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大倉さんが選んでくれたのはオープンテラスのカフェ。
忠「お茶にする？お酒？」
「お酒飲んでもいいの？」
忠「そりゃええやろ。俺今から仕事だから付き合ってあげられへんけど、好きなもの飲みな？」
「じゃあ、グラスシャンパンと、合いそうなチョコレート系のケーキが良いな。」
忠「A、甘い物好きよな？」
「うん、だいすき。大倉さんは？」
忠「あんまり好きやない。」
甘いものがあんまり好きじゃないって。
恭平のことを思い出す。
今頃、何してるんだろうな。
忠「何考えてるん？」
「なんでもないよ。チョコレートケーキ、何にしようかな、って。」
忠「ふっ、下手くそ。」
…嘘じゃないもん。
ケーキのことも考えてたもん。
結局選んだのはつやつやのチョコレートがかかった定番のオペラ。
秋の日差しの中で食べるシャンパンとケーキなんて幸せのかたまりだ。
忠「いい男も隣にいるしな。」
「ふふっ、そうだね。」
忠「ひとくちちょーだい。」
フォークですくったケーキ。
私の手ごと掴んで口に運んだ。
ふんわり香るタバコと香水の匂い。
「大倉さん、タバコ吸うの？」
忠「え、ごめん。タバコ臭かった？」
「ううん、全然平気。私男の人のタバコの匂いちょっと好きかも。」
忠「前の彼氏は？」
「うーん、みんな吸ってない、かな。だから男の人のタバコの匂い、お父さん以来ｗ」
忠「えー、それはそれでなんか嫌やなあ。」
「でも匂いって一番記憶に残るって言うよね。いいね、誰かの記憶の中に、絶対大倉さん残ってるよ。」
忠「記憶に残るって、もう思い出ってことやん。俺思い出になりたくないんですけど？」
突然真剣な顔をするから、ドキッとする。
「大倉さん、みんなに…」
忠「言ってません。」
忠「ま、ゆっくり考えてみて。なきにしもあらずやろ。」
なきにしもあらずどころか、全然あり。
どこまで本気かわからないけれど、もう全然あり。
でも。
もしそうなったとして。
そうしたら。
恭平は？
ソファでブランケットに包まって幸せそうに笑う恭平の顔が浮かぶ。
大倉さんは少しだけ顔が曇った私に気付かないふりをして。
コーヒーを静かに、飲んだ。
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ニコラ(プロフ) - きゃー♡ななちゃーん！！まさかこちらのお話まで読んでもらえるなんて！低評価にはだいぶ鍛えられたはずなのに、全然凹んでて自分でもびっくり。書きたいもの書いてるだけだから、気にしなければ良いのはわかっているのだけどな。ななちゃんありがとう♡ (2023年1月11日 0時) (
レス) id: 08c983b77b (このIDを非表示/違反報告)
∞やすばのなな∞(プロフ) - 過去作品まで？許せぬ(怒)ニコラちゃんのお話は全部素敵よ。大好きで何回も読みなおすくらい。このお話も遅れ遅れだけど読んでるからねー (2023年1月5日 7時) (レス) @page45 id: 1ab47d4d40 (このIDを非表示/違反報告)
ニコラ(プロフ) - てさん» てさんはじめまして☆えー、もうめちゃめちゃ嬉しい(;_;)恭平担の皆さまと、一生かわいいかわいい言っていたいですｗ これからもお楽しみ頂けますように！ (2022年12月23日 10時) (レス) id: 08c983b77b (このIDを非表示/違反報告)
ニコラ(プロフ) - さりさん» さりさんこんにちは☆一気読みなんて嬉しい！！そんな声を貰えるとちょっと書く手が軽くなりますーー☆嬉しいです！ありがとうございます(*^^*) (2022年12月23日 10時) (レス) id: 08c983b77b (このIDを非表示/違反報告)
ニコラ(プロフ) - はるかさん» はるかさんこんにちは☆まさかの大倉くんも楽しんでもらえてるとはeighterの私としてはとても嬉しいです！ヒモ味…いいですよねえ(｡>﹏<｡) (2022年12月23日 10時) (レス) id: 08c983b77b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニコラ
| 作成日時：2022年12月1日 15時
