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『それって………私が女性らしく無いって事ですか…?!!』
杏寿郎「あ、いや…そうでは無くてもっと警戒心を持つべきだと………」
Aの様子にしまったと思い言葉を選ぶがAは止まらなかった。
『わ、私だって女性らしいところありますよ…!
可愛いものだって! 甘いものだって大好きだし!
運命のお相手の事だって待ち焦がれてますし…!
〜っ、それに煉獄さんの我儘に付き合ってなければ素敵な方と一緒に過ごしてるんですから…!
煉獄さんと違って優しくて!
格好良くて!
我儘では無くて!
意地悪で無くて!
もう一度言いますが煉獄さんと違ってとっっても優しい方と!!
煉獄さんの、しょっ…性悪!!』
まくしたてて叫ぶとバタバタと部屋を飛び出したAに、杏寿郎はア然とした。
杏寿郎「…しょ………、
相変わらず酷い言われようだな………。
それに女らしく無いと言った訳では無いだろう…
何なんだ…」
蕎麦屋でもそうだが、異性との距離に危機感を持てと言いたかったが全く伝わらない事に頭を抱えた杏寿郎は溜息をつくとAの部屋へ向かう。
そこにはさっきまで怒っていたはずのAが、嬉しそうにヘラヘラと笑いながら不死川からもらった栞を見ている姿。
それを見た杏寿郎はやけに苛立ちを感じた。
『っ?!
な、なんですか?!
そんな怖い顔して……?!
むしろまた勝手に部屋に入って……!』
杏寿郎「……君は誰からの物でも嬉しそうにするんだな」
『はい…?』
………凄く可愛いし嬉しいに決まってる。
そしてズンズン近づいて来たけど…
ち、近いな……
杏寿郎「………お、」
『……お?』
杏寿郎「……っお……俺が渡した…アレはつけないのか?」
『………アレ??』
杏寿郎「……髪飾りだ。 着けてないだろう…」
『髪飾り……、 あぁ…! ちゃんと仕舞ってありますよ!
遠出とかで出掛ける時につけようと思ってるんですけど中々機会がなくて………
…って煉獄さん?』
うぅんと何か考える素振りの杏寿郎に何となく嫌な予感がするA。
杏寿郎「そうか!!
ならば次の非番の時に温泉にでも出掛けようではないか!!
うむ! 決まりだ!!
宇髄なら良い所を知っているだろうから聞いてみよう!」
『えっ?!!
ちょっ………?!
…………くそぅ。
またか……何故もう居ない……
何しに温泉へ……』
Aは一人で溜息をついた。
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杏(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます🥰お気遣いもとっても嬉しい😆❣️ (2022年9月4日 21時) (レス) id: e14c782aeb (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - すごく面白くて、何度も読み返しています!更新楽しみにしています♪(無理のない範囲で!!) (2022年8月27日 22時) (レス) @page34 id: e4636b2ff9 (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - クロイルカさん» 嬉しいコメント〜っっ😆❤️ (2022年8月27日 16時) (レス) id: e14c782aeb (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - yersk0402さん» えー!めちゃ嬉しいです🥰!! 思いつき更新頑張ります😂 (2022年8月27日 11時) (レス) id: e14c782aeb (このIDを非表示/違反報告)
杏(プロフ) - まゆさん» まゆさん、いつもありがとです〜🥰 (2022年8月27日 11時) (レス) id: e14c782aeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:杏 | 作成日時:2022年8月20日 20時