思い通りにならない彼女【煉獄杏寿郎】

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今日は煉獄さんと街に買い物へ来ている。




……何故かって？




余りにも食器を割りすぎたので煉獄さんが急に買い足すと言ってきたからだ。



今度買っておくと何度言っても今日は非番だから一緒に行くと言って結局一緒に出掛ける事になった。




食器にこだわりがあるんだろうか……
あんま高いものは弁償できませんけど……？




そもそも非番とは？
よく分からないが休みって事なんでしょうね…
だとしてもよ、





『…煉獄さん、忙しくないんですか…？
結構な頻度で私と出掛けてますけど…………。

必要以上に出掛けてません…？』




杏寿郎「………忙しいに決まっているだろう。
むっ…………！」






こらこらこらこら、
……………何故、腰を抱いている。






『ちょっと…？ 急に何ですか？
歩きにくいんですけど……』



杏寿郎「こら、離れるんじゃない……！
あそこに知った顔の女性がいるんだ…！
婚約者らしくしないか！！」




「あっ………炎柱様…！！
本日は任務は無いのですか？
もしお暇でしたら………私とこれから…その、
……………どうですか…？」





杏寿郎「あぁ！ 非番だが暇はしていないな！！！
何せ婚約者と逢瀬の最中だからな！！
邪魔をしないでくれ！」




………す〜っごい笑顔で嘘つくよ、この人。
笑顔で圧がえげつない………！！




あぁぁ………！
さっきまで煉獄さんの事を上目遣いと言う上級技で小動物の様だった可愛いお嬢さんが般若の様な顔でこっちを睨んで帰って行く………！！！




杏寿郎「はぁ…、
婚約者がいると知らない者と会うとすぐこれだ。
しかし何故一緒にいるのに声をかけてくるんだ？」




『こっちが聞きたいですよ……。
煉獄さんしか見えてないんじゃないですか…？

…………って、もう大丈夫でしょ？
離れてくれません？』




杏寿郎「…………むぅ…、離れない…」







いや、何でだよ………！
本当に何でよ！！




『どんだけ我儘なんですか？！
ぐっ…………強……』



グイッと杏寿郎を離すために力を入れるがびくともしない。
腹立つ〜！！と思いながら観念したAは項垂れるようにトボトボと歩いた。



そんな中、杏寿郎が小物屋の前で立ち止まり何か考えるとAには外で待っているように伝え１人で店に入っていった。





これはチャンス到来とばかりにさっき見つけた書店へと向かって歩き出した。






すると………





ドンッ







誰かとぶつかった。







…念願の街角で。

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